1996 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ中の反転分布を用いた高原子番号多価イオンの原子物理学的研究
Project/Area Number |
08680505
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大道 博行 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (70144532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 鉄軍 山梨大学, 工学部・機械システム工学科, 助手 (80273035)
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Keywords | X線レーザー / プラズマ分光 / 多価イオン / 原子物理学 / レーザープラズマ / ニッケル様イオン / 電子衝突励起 / 波長測定 |
Research Abstract |
本年度は阪大レーザー研設置の激光XII号レーザーに線集光レンズを付加しニッケル様イオン軟X線レーザーの精密分光計測を行った。反転分布が生じるプラズマ生成ターゲットには申請者らの開発した湾曲スラブターゲットを用いた。また照射レーザーパルスには時間幅100psの多重パルス方式を用いた。照射強度10^<14>W/cm^2までの強度で照射できる。ターゲット材料として原子番号60番から70番の元素をできるだけ漏れなく用意した。誘導放出軟X線は阪大レーザー研設置の多分解斜入射分光器を用いた。波長分解能は約200(中心波長/波長広がり検出器には軟X線CCDを用いた。波長の精密測定のため波長同定の容易なアルミニュームターゲットからの線スペクトルX線を用いた。まったく同じ配置でアルミニューム、X線レーザーを記録した内挿法により波長を決定した。電子番号60番から73番までの誘導放出光が観測された。測定精度は3桁であった。また原子番号52番から59番までのターゲットについても測定を行なった。誘導放出光を軟X線乾板に記録した。濃度計により精度良くグラフ化し波長を求めつつある。このときターゲット中に不純物として含まれている酵素が波長基準として有効であった。原子解析コードによる波長計算との比較を行ないつつある。
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