1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680524
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
金森 仁志 福井工業大学, 工学部, 教授 (70027770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 政雄 大阪大学, 医学部, 助教授 (50149944)
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Keywords | 医用X線画像 / 画質 / 被曝線量 / 粒状度 / 散乱X線スペクトル |
Research Abstract |
1.グリッドを用いた場合のX線スペクトルと画質及びグリッド効果との関係 われわれのグループは、以前に、散乱X線と一次X線(直接線)を分離して測定する方法を開発した。この方法を用いて、散乱X線除去用グリッドを通過してから画像面に入射する散乱X線と一次X線スペクトルを、分離測定することに成功した。この測定結果を用いて、胸部臨床写真を例にとって、最適グリッド比を見出す方法を示した。また、グリッドの散乱X線除去効果の管電圧依存性を空間周波数を変えて求めた。さらに、グリッドの性能を表すBukky factorと散乱線含有率を結び付る方法に言及した。 2.焦点グリッドの焦点ずれの影響 焦点ずれの影響をモンテカルロシミュレーション法で計算し、グリッドの傾きの影響が特に大きいことを見出した。 3.視覚の心理物理的特性を考慮したX線写真の最適撮影条件 視覚の心理物理的特性とX線スペクトルを用いて、胸部の臨床X線写真について、最適濃度又は最適濃度範囲で目的物を識別するための最適撮影条件(kV値、mAs値)を求める方法を示し、実例について、視覚実験を行って確認した。 4.増感紙・フィルム系のMTFと粉状のウィナースペクトル 増感紙・フィルム系のMTFの管電圧依存性の測定結果を、散乱X線の効果として説明した。粒状のウィナースペクトルについては、クロスオーバー効果と量子モトルの管電圧依存性との関係、心理物理的効果を考慮した粒状の主観評価結果の説明について、成果を上げた。特に、クロスオーバー効果は画質の評価尺度としての鮮鋭度を悪くするが、被曝線量を減少させる効果があることを見出した、重要な成果である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 浅井義行: "心理物理的解析を用いたX線写真粒状の評価" 医用画像情報学会雑誌. 14・2. 83-94 (1997)
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[Publications] 浅井義行: "心理物理的解析から求めた胸部X線写真の最適撮影条件" 日本写真学会雑誌. 60・3. 189-195 (1997)
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[Publications] M.Matsumoto: "Direct measurement of mammographic X-ray spectra using CdZnTe detector" Medical & Biological Engineering & Computing. 35・S2. 691 (1997)
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[Publications] H.Kanamori: "Evaluation of radiographic mottle using psychophysical RMS granularity" Medical & Biological Engineering & Computing. 35・S2. 1131 (1997)
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[Publications] H.Kubota: "Measurement of angular distribution for scatlered X-rag spectra" Medical & Biological Engineering & Computing. 35・S2. 1143 (1997)
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[Publications] T.Tsunoo: "Influence of in correct placement of the defocused grid on au X-ray image formation" SPIE Proceedings. 3336(印刷中). 9 (1998)