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1997 Fiscal Year Annual Research Report

lprマウスに発症する自己免疫病の放射線照射による軽減効果とアポトーシスとの関係

Research Project

Project/Area Number 08680587
Research InstitutionUniversity of Occupational and Environmental Health

Principal Investigator

大津山 彰  産業医科大学, 医学部, 助教授 (10194218)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野元 諭  産業医科大学, 医学部, 助手 (90258608)
法村 俊之  産業医科大学, 医学部, 教授 (20039530)
Keywordslprマウス / gldマウス / ガンマ線 / 脾臓 / 胸腺 / T細胞 / Fas / アポトーシス
Research Abstract

免疫不全lprマウスに1回0.04Gyあるいは0.1Gyのガンマ線を週3回、合計20回照射し、脾臓の肥大の軽減をみたMakinodanらの実験をもとに、lprとgldマウスの脾臓・胸腺に蓄積した異常T細胞(CD4^-/CD8^-)の放射線感受性とアポトーシスとの関連を解析した。
MRL/Mpj-lpr/lprマウスでは、急照射lGy群の脾臓のCD4^-/CD8^-分画で統計的に有意な減少がみられ、CD4^-/CD8^+分画では有意な上昇がみられた。緩照射lGy群では統計的な差はないが、CD4・CD8分画割合の改善が認められた。C57BL/6J-lpr/lprマウスでは十分な発症が見られず、また発症のパターンも異っており、照射による影響は観察されなかった。MRL/MpTn-gld/gldマウスでは、照射群では脾臓でCD4^-/CD8^-分画の減少、CD4^+/CD8^-分画の増加がみられた。胸腺ではCD4^+/CD8^+分画の増加とCD4^-/CD8^-分画の減少がみられ、どちらも統計的に有意ではないが、Makinodanらの結果と同様の傾向を示した。
今回実験に用いた各系統のlprやgldマウスの免疫不全発症状態は系統間で異り、バックグランドと性別がMakinodanらのものと同じ場合でも、発症状態が異なっていたため、目的の結果は十分には得られなかった。しかし、低線量ガンマ線照射で、lprやgldマウスの脾臓・胸腺の異常なT細胞分画の割合に改善傾向が見られ、またアポトーシス検出結果から、低線量放射線でアポトーシスをおこした放射線高感受性細胞が、異常T細胞(CD4^-/CD8^-)であると推察された。さらに放射線誘発アポトーシスにはFas-FasL系が関与しないことがわかった。これらのことから、低線量放射線でこれらのマウスの免疫不全による疾病の軽減効果が期待でき、ヒトへの応用の可能性も期待される。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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