1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680613
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
緒方 一夫 九州大学, 熱帯農学研究センター, 助手 (40224092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紙谷 聡志 九州大学, 農学部, 助手 (80274520)
矢田 脩 九州大学, 比較社会文化研究科, 助教授 (80038489)
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Keywords | 生物多様性 / アリ / ヨコバイ / チョウ / 環境 |
Research Abstract |
平成8年5月に研究分担者による全体会議を開催し、実施計画を策定した。この研究実施計画に従い、サンプリング、分析、評価をアリ類、チョウ類、ヨコバイ類について行った。 アリ類調査: 平成8年6月に西表島での調査を、6月および9月には福岡市内の公園緑地での調査を実施した。30分単位時間調査法により1調査地域あたり14〜28種が採集された。さらに、単位時間設定について実験を行い、30分単位の妥当性とそれがカバーする面積(約300m^2)が明らかになった。また、新たに整備された都市公園では、種類組成に占める広域分布種の割合が高くなり、環境への人為的影響の尺度となりうることが示唆された。本研究の成果の一部はフィレンツェで開催された国際昆虫学会にて公表した。 チョウ類調査: 平成8年6月に沖縄本島、西表島での調査を実施した。また、年間を通じ、福岡市内の公園緑地、北九州市内の保全緑地で調査を実施した。調査方法はトランセクト法を採用し、環境による種類組成、季節変化等を測定しその評価方法について検討した。本研究の成果の一部は印刷、講演等で公表した。 ヨコバイ類調査: 平成8年6月に沖縄本島、西表島での調査を、福岡市内および近郊でも4〜7月に数回にわたり調査を実施した。スウィーピング法による調査では、実施する者の経験が、採集結果にどのような影響を及ぼすのかを実験的に比較検討した。なお、本研究の過程で明らかになったヨコバイの1種Bhatia satsumensisの寄主植物について、その成果を発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ogata,K.: "Measuring biodiversity of ants (Hymenoptera,Formicidae)." Proceedings. XX International Congress of Entomology,Firenze.(1996). 96- (1996)
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[Publications] 末永英規・矢田脩: "福岡市におけるチョウ類のモニタリング:1992-1995年." 比較社会文化. 3. 63-80 (1996)
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[Publications] 矢田脩: "トランセクト調査のすすめ" 昆虫と自然. 31. 2-4 (1996)
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[Publications] 紙谷聡志: "Bhatia satsumensisの寄主植物" Pulex. 85. 458- (1996)
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[Publications] 矢田脩: "チョウ類のトランセクト調査(石井実編「昆虫ウォッチング」)" 日本自然保護協会、東京, 229-234 (1996)
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[Publications] 矢田脩: "北九州市山田緑地の照葉樹林の蝶群集.(有田豊・田中蕃編「日本産蝶類の衰亡と保護」)" 日本鱗翅学会、大阪, 49-56 (1996)