1996 Fiscal Year Annual Research Report
泡沫分離法による汚濁水処理と海藻の生育阻害の軽減に関する研究
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08680615
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
丸山 俊朗 宮崎大学, 工学部, 教授 (70041895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 祥広 宮崎大学, 工学部, 助手 (90264366)
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Keywords | 下水処理 / 泡沫分離法 / 凝集 / カゼイン |
Research Abstract |
本年度は以下の3つを研究目的とした。 (1)都市下水を原水とした回分式実験による至適注薬と至適運転条件の検討 最初沈澱池越流水を原水とした。最初に濁度とTOCを指標として、PACとポリ鉄のpH変化に伴う処理性を調べ、PACとポリ鉄の至適pHはそれぞれ6〜8、5〜6であり、PACの方が原水のpH調製が不要であるので、ぽり鉄より優れている。至適条件は、PAC添加量が18mg/Al/l、カゼイン添加量が3.2mg/l、泡沫分離時間が5.6分、気液比が3.2.急速撹拌時間は4分であることが明らかとなった。この条件での、濁度、SS、大腸菌群数、およびP0_4-Pの除去率は97〜99%、TOCとBODの除去率は62〜65%、DOC除去率は72%(いずれのN=3)であった。 (2)都市下水を原水とした連続式実験による懸濁物質とTOCの除去能の検討 (1)の結果に基づいてパイロットプラントを構築した。そのシステムは(1)定位水槽、(2)PAC添加-急速撹拌槽、(3)カゼイン添加装置、(4)泡沫分離槽平均滞留時間(3〜5分)、および吸気自吸式アレーターの回転数(周波数:40〜70Hz)を変量として、これらの至適条件を求めた。至適条件はPAC添加量は15ml Al/l、カゼイン添加量は5mg/l、平均滞留時間は5分、周波数は60Hzであった。この条件における除去率は、濁度では85%、大腸菌群数とPO_4-Pでは96%、BODとTOCでは50〜60%であった。回分式実験よりも除去率が低い理由は、泡沫分離槽への流入口と流出口の位置と安定泡沫の分離システムを改良する必要性がわかった。 海藻(ノリ)の初期発生段階に対する泡沫分離処理による下水の毒性軽減効果の検討 本年度はこの研究の予備的実験までしか進むことができなかったが、(1)の検討結果のほか、界面活性剤などがほぼ完全に除去できるので、相当の毒性軽減効果を期待できると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 鈴木祥広・丸山俊朗他: "海水中におけるモノクラミンの減衰と残留酸化性物質の存在" 水環境学会誌. 19・5. 388-396 (1996)
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[Publications] 鈴木祥広・丸山俊朗他: "泡水産植物プランクトンの増殖阻害試験によるモノクラミンと塩素殺菌処理水の毒性評価" 水環境学会誌. 19・11. 861-870 (1996)
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[Publications] 丸山俊朗・奥積昌世他: "循環式泡沫分離ろ過システムによるヒラメ畜養水の浄化" 日本水産学会誌. 64・4. 578-585 (1996)
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[Publications] 鈴木祥広・丸山俊朗他: "下水処理水の塩素消毒によるモノクロウミンの生成量とその減衰速度" 下水道協会論文集. 33・407. 93-103 (1996)
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[Publications] 高見徹・丸山俊朗他: "毒性試験のためのノリ(海藻)のフリー系状体からの殻胞子の放出と基質への着生方法" 土木学会論文集. (発表予定). (1997)
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[Publications] 鈴木祥広・丸山俊朗他: "懸濁および堆積カオリン粒子がスサビノリの着生と発芽に及ぼす影響" 土木学会論文集. No559/VII-2. 73-79 (1997)