1997 Fiscal Year Annual Research Report
視細胞光受容体情報伝達における新制御機構,特に,リン酸化蛋白質の役割に関する研究
Project/Area Number |
08680688
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
坪井 誠二 岡山大学, 薬学部, 助教授 (50172052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 正人 岡山大学, 薬学部, 助手 (30243489)
大森 晋爾 岡山大学, 薬学部, 教授 (10032872)
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Keywords | 還元型グルタチオン / 酸化型グルタチオン / 活性酸素 / 生体防御 / 蛍光誘導体 / HPLC |
Research Abstract |
【目的】GSHは多くの生理活性を持つことが知られており,生体防御機構において重要な役割を果たしている。従って,生体中のGSH及びその関連物質の挙動を知ることは生体防御機構を明らかにする上で重要なことである。我々は網膜において,光によって引き起こされる活性酸素からのGSH及びその関連物質による防御機構を研究する上で,これらの物質の挙動を明らかにすることが必要であると思われた。しかしGSH及びその関連物質の同時定量法はほとんど報告されていない。そこで,これらの物質の還元型及び酸化型を簡便かつ高感度に同時定量する方法を検討した。 【方法】ラット肝ホモジネートをHCIO_4で除蛋白した後,SH基蛍光誘導体化剤ABD-F及びSBD-Fを用い,各々還元型及びtri-n-butylphosphine(TBP)の共存下酸化型チオールの誘導体化を行い,蛍光検出器付HPLCを用いてEx380nm、Em510nmで定量を行った。また除蛋白後の沈殿をTBPで処理しSBD-Fで誘導体化することにより蛋白質結合性チオールの定量も行った。 【結果】還元型及び酸化型GSH,Cys,CysGly,γ-GluCys,Homocysteineの10種類について定量を行った結果,良好の分離パターンが得られた。これらの物質について回収率は90%以上であり,また検出限界は最もよい酸化型システイニルグリシンで20fmolであった。現在病体におけるGSH及びその関連物質の挙動について検討中である。
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