1996 Fiscal Year Annual Research Report
分子シャペロンによるDNA複製開始蛋白質(RepE)の構造変換桟構
Project/Area Number |
08680741
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 千恵子 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (10175698)
|
Keywords | ミニFプラスミド / RepE蛋白質 / 二量体形成ドメイン / 分子シャペロン |
Research Abstract |
ミニFプラスミドのDNA複製調節に重要な役割を担っている複製開始蛋白質(RepE)は少なくとも2つの機能を持ち、複製開始因子として、また自己転写抑制因子として働く。これらの二つの機能はRepE蛋白質の異なった形態によって担われている。すなわちRepE単量体はoriginに結合し複製開始因子として、RepE二量体はrepE遺伝子のオペレーターに結合して自己転写抑制因子として働く。このRepE二量体から単量体への変換はori2イテロンがなくても分子シャペロン(DnaK,DnaJ,ATP又はDnaK,DnaJ,GrpE,ATP)によって行われる事、又これらのどの1つを欠いてもこの変換は進まないことをin vitroの実験から明らかにした。またこれらの分子機構を理解するうえでRepE蛋白質のドメイン構造の解析は欠かせない。二量体形成ドメインを調べるために、自己転写抑制活性を失った変異体を多数分離し、それらの遺伝学的、生化学的手法にとる解析から、二量体形成ドメインはRepEの93〜161アミノ酸領域であることを明らかにした(J.M.B.に投稿予定)。 一方で、野生型dnaK,dnaJ変異株でのRepEとDnaK,DnaJ,GrpEとの複合体形成能を調べた。複合体の回収率は野生型株からはきわめて少ないが、dnaK,dnaJの変異株では比較的安定であることがわかった。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] Y.Kawasaki F.Matsunaga Y.Kano,T.Yura,C.Wada: "The localized melting of mini-F origin by the combined action of the mini-F initiator protein(RepE)and HU and DnaA of E coli" Mol Gen Genet. 253. 42-49 (1996)