1996 Fiscal Year Annual Research Report
ウィルスによる遺伝子導入法を用いた線維芽細胞増殖因子の神経分化への役割の解析
Project/Area Number |
08680822
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
美馬 達夫 高知医科大学, 医学部, 助手 (30192363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 貴久 高知医科大学, 医学部, 助手 (20230071)
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Keywords | 線維芽細胞増殖因子 / レトロウイルス / 遺伝子導入 / ニワトリ / 発生 / 神経分化 / 視蓋 |
Research Abstract |
ベータガラクトシダーゼの遺伝子LacZを組み込んだspleen necrosis virus(Mikawa et al,1991)を用い、internal ribosome entry sequence(IRES)を介してマーカーの上流に、(1)FGF1、(2)FGF受容体タイプ1、(3)FGF受容体タイプ1のチロシンキナーゼを取り除いた変異型を組み込んだ各種のプラスミドを作製し、トランスフェクション後、それぞれのウイルス産生細胞のクローニングを行った。D17細胞にウイルスを感染させ、二重免疫染色法にて(1)のウイルスが感染した細胞ではFGF1およびベータガラクトシダーゼの両方の発現が、(2)と(3)のウイルスが感染した細胞ではFGF受容体タイプ1およびベータガラクトシダーゼの両方の発現がおこっていることを確認した。ウエスターンブロットにて、(2)と(3)のウイルスの感染した細胞からFGF受容体タイプ1がタンパク量で内因性の50倍以上で発現し、(2)の野生型に比べ(3)の変異型ではチロシンキナーゼの分だけ、分子量が少なくなっていることも確認した。 上記の作製したウイルスを別々に、ニワトリ胎児(胎生2日目)の神経管内に微量注入し、視蓋の神経幹細胞に感染させ、FGFシグナルを変化させることで、胎生7日目までの発生経過にどんな影響が及ぶかを調べた。予備実験の結果であるが、ウイルス(1)およびウイルス(2)で感染したコロニーでは、細胞の脳表へ移動(migration)が抑制され、細胞が強く集合しあたかもcompactionを起こしているような形態を示した。(3)のウイルスで感染した細胞は、細胞分裂が抑制され、細胞数が少なく小さなコロニーを形成した。
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