1996 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲンで視床下部に発現する新しい蛋白質の機能解析
Project/Area Number |
08680864
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
樋口 隆 高知医科大学, 医学部, 教授 (70106326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 拓也 高知医科大学, 医学部, 助手 (70281186)
奥谷 文乃 高知医科大学, 医学部, 助手 (10194490)
高橋 聖一 高知医科大学, 医学部, 助手 (40271093)
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Keywords | エストロゲン / cDNA / 性周期 / 性行動 / LHサージ |
Research Abstract |
Differential display法を用いてラット性周期に関連して、エストロゲンにより視床下部に発現する遺伝子探査を行い、卵巣摘出ラット視床下部にエストロゲン投与により発現するcDNA(60bp PCR産物)を得ていた。またこのcDNA(ITE)をプローブとして、ラット性周期の各ステージの視床下部RNAをノーザンブロット法にて調べたところ、発情前期の午前に一過性に発現するmRNA(2.5〜3kb)を同定していた。 今回、このmRNAに対するcDNAの単離を試みた。 (1)ラット発情前期(午前10時)の視床下部RNAよりcDNAライブラリーを作成し、60bpのcDNA(ITE)をプローブとしてスクリーニングを行った。いろいろなハイブリダイゼーション条件、wash条件にて10個のcDNAを得たが、いずれにおいてもノーザン解析において性周期に特異的発現変化はなく、また上記2.5〜3kb mRNAに相当するものが単離できなかった。 (2)60bpのcDNAシークエンスをもとに各種プライマー(12種)を合成し、3′RACE法にて発情前期午前10時に一過性に発現するcDNA単離を試みた。約20個のPCR産物をノーザン解析したが、目的とするcDNAは同定できなかった。 現在、cDNAライブラリーの作製をやり直しており、再度2.5〜3kb mRNAに対するcDNA単離を試みている。また、Suppression PCR法を用い、発情前期の視床下部に特異的に発現するcDNA単離を行っているところである。今後、目的とした遺伝子が得られ次第、リコンビナント蛋白質、モノクロナール抗体等を作製し、その機能の解明に進む予定である。
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