1996 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化・過疎化にともなう家族動態に関する研究-高知県嶺北地方を中心に-
Project/Area Number |
08710158
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Research Institution | College of Child Development, Kochi Women's University |
Principal Investigator |
玉里 恵美子 高知女子大学保育短期大学部, その他部局等, 講師 (40268165)
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Keywords | 過疎化 / 高齢化 / 中山間地域 / 家族 / 高知県 |
Research Abstract |
高知県は過疎化と高齢化によってその地域特性が説明される。高齢化率は県平均で20%を越え、郡部(山間部)の自治体では40%を越えるところもある。2020年には60%を越える自治体が出現することが予測されている。このような社会的背景の中における家族動態と高齢者の生活についてのデータを、高知県長岡郡大豊町で収集、分析した。本研究で解明されたことは次の点である。 1.大豊町の人口・世帯の概要(平成7年度)は、総人口6,987人、世帯数2,889戸、一世体あたりの世帯員数は2,42人であった。 2.平成7年の高齢化率は36.3%(県第2位)であるが、2020年には60%(県第1位)と予測されている。 3.大豊町85集落の構成は、「限界集落」13集落(15.3%)、「準限界集落」56集落(65.9%)、「存続集落」16集落(18.8%)であった。 4.独居老人が増加しており、高齢者世帯の45.5%を占める。 5.隠居制をとるため、子どもとの別居意識が強い。 6.子どもを学卒と同時に輩出し、夫婦暮らし(空の巣期)の長期化と配偶者を亡くした後のひとり暮らし期が長期化している。 7.大豊町での定住意識は若年(20歳代・30歳代)男性が高く、若年女性が弱い。そのため、年齢の高い未婚男性が多い。
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