1996 Fiscal Year Annual Research Report
スタンダード表現のassociated varietyと巾零軌道の誘導
Project/Area Number |
08740038
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
太田 琢也 東京電機大学, 工学部, 助教授 (30211791)
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Keywords | 表現論 / 巾零軌道の誘導 / スタンダード表現 / associated variety |
Research Abstract |
1.表現論的に意味があると考えられる、実Lie群における巾零軌道の誘導の候補が見つかった。意味があると考えられるのは、次のことが判ったことによる。 (1)large typeと呼ばれるスタンダード表現のassociated varietyの生成的K軌道達が、この巾零軌道の誘導を用いて記述される。 (2)A型の実Lie群の場合には、表現の誘導におけるinduction by stageに相当する事が、巾零軌道の誘導においてパラレルに成立している。 2.1の巾零軌道の誘導を通じてlarge typeのスタンダード表現のassociated varietyの生成的K軌道達が、スタンダード表現のdata(q,H(R),δ,ν)の0-stableな放物型部分環qから一定の手続きで得られる事を示した。この構成の中で(q,H(R),δ,ν)に対応するlarge typeのスタンダード表現に対応するBorel部分環b⊂bのK軌道(旗多様体上のK軌道)とqを用いて誘導された巾零K軌道達の対応は、旗多様体上のK軌道と巾零K軌道達の対応に一般化されるように思われる。又、この対応はmoment mapを用いた別の記述も与えられると考えられる。これらのことは今後、研究の必要があると思っている。 3.2のdata(q,H(R),δ,ν)に対応するR-groupのdualと関係する有限群F_L(q)がassociated varietyの生成的K軌道達に推移的に作用する事を示した。 これらの結果はJ.Algebraに投稿中である。
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