1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08740301
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
松田 雅昌 理化学研究所, 磁性研究室, 研究員 (90260190)
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Keywords | 擬一次元磁性体 / 銅酸化物 / スピンラダー / スピンダイナミクス / 中性子散乱 / 電子スピン共鳴 / 帯磁率 / 比熱 |
Research Abstract |
Sr_<14-X>Y_XCu_<24>O_<41>及びLa_6Ca_8Cu_<24>O_<41>単結晶を用いて帯磁率、比熱、電子スピン共鳴、中性子散乱実験を行い、以下のことを示した。 まずSr_<14>Cu_<24>O_<41>では単純鎖のCuスピンにdimer状態が存在し、このdimer状態が最近接Cuイオン間距離の2培及び4培離れたスピン同士で形成されていることを示した。またこのdimer状態に起因する鋭い中性子非弾性ピーク(9-14meV、0<L_<chain><1/3で観測)がY置換(物質中のホール数を減少させることに相当)により低エネルギー側にシフトし、さらにブロードになることから、ホール数が減少することによりdimer状態が不安定になることがわかった。また、ホールを持たないLa_6Ca_8Cu_<24>O_<41>単結晶における中性子散乱実験の結果、12K以下で単純鎖のCuスピンの磁気長距離秩序が起こり、鎖内では強磁性的に整列していることを示した。これらのことから、最近接Cu間相互作用が強磁性的で次近接Cu間相互作用が反強磁性的であり、Sr_<14>Cu_<24>O_<41>では酸素に局在しているホールが鎖方向にほぼ一つおきのCuスピンとsingletを形成し非磁性になり、さらに格子歪み等が加わることにより上記のdimer状態が発現している可能性を指摘した。 一方、Sr_<14>Cu_<24>O_<41>では梯子鎖間のCuイオン同士のdimer状態に起因する11meV程度のエネルギーギャップが観測されたが、Y置換試料やLa_6Ca_8Cu_<24>O_<41>ではこのdimer状態に対応する有為なsignalが観測出来ないを示した。これは、このdimer状態が梯子鎖に存在する僅かなホールと関係していることを示唆している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Matsuda et al.: "Observation of a dimerized state in the S=1/2 quasi-one-dimensional antiferromagnet Sr_<14>Cu_<24>O_<41>" Physical Review B. 53. 12201-12205 (1996)
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[Publications] M.Matsuda et al.: "Magnetic excitations from the dimerized ground state in the S=1/2 quasi-one-dimensional system Sr_<14-X>Y_XCu_<24>O_<41>" Physical Review B. 54. 12199-12206 (1996)
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[Publications] M.Matsuda et al.: "Magnetic ordering in the S=1/2 quasi-one-dimensional compound La_6Ca_8Cu_<24>O_<41>" Physical Review B. 54. 15626-15628 (1996)
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[Publications] M.Matsuda et al.: "Magnetic properties of the S=1/2 quasi-one-dimensional antiferromagnet : Sr_<14-X>Y_XCu_<24>O_<41>" Czechoslovak Journal of Physics. 46. 1963-1964 (1996)
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[Publications] M.Matsuda et al.: "Neutron scattering stuby in the spin-1/2 ladder system : Sr_<14>Cu_<24>O_<41>" Journal of Low Temperature Physics. 105. 467-472 (1996)