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1996 Fiscal Year Annual Research Report

光磁気二重共鳴を用いたPr^<3+>の状態選択NMRによるLaF_3の結晶場の研究

Research Project

Project/Area Number 08740471
Research InstitutionOkazaki National Research Institutes

Principal Investigator

松下 道雄  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (80260032)

Keywordsプラセオジミウム / 極四重極子相互作用 / 極四重極共鳴 / 二重共鳴
Research Abstract

Pr^<3+>の電子励起状態^3P_0は全角運動量J=0で真空中では核四重極子相互作用を持たない。しかし結晶中では結晶場の影響により核四重極子分裂をおこすため、結晶中での核四重極子分裂を調べることによりイオンの周囲の環境についての情報が得られる。LaF_3結晶中のPr^<3+>について、^3P_0からの発光を利用した光とラジオ波の二重共鳴分光を行った。単色のcwレーザー光をPr^<3+>の^3P_0への遷移に共鳴させてラジオ波を掃引する。励起状態内で磁気遷移を起こした原子からの発光は励起光と磁気遷移の分だけエネルギーがずれており、この発光を励起光と重ねると2つの光の周波数の差で強度に変調が生じる。この強度変調を検出することにより^3P_0状態の核四重極子遷移を測定した(ラマンヘテロダイン法)。核四重極子分裂はフォトンエコーの実験からは0.73MHzと1.12MHzと報告されているが、今回のcwの実験では全く異なった結果を得た。フォトンエコーの結果が示す1MHz近傍は、レーザー由来のノイズが大きいものの目だった遷移は見らず、2MHzより上の領域に多数の遷移が現れる。核スピンI=5/2のPr核の核四重極子遷移は2本なので、この2本の遷移が何らかの環境との相互作用でさらに分裂しているか、あるいは結晶中に複数の環境が存在することが考えられる。吸収スペクトルは結晶中の複数の環境の存在の可能性を示唆しているが、磁気遷移の励起波長依存性から少なくとも磁気的環境は単一であることが分かった。磁気的パラメータの情報を増やすために外部磁場中でのゼーマン分裂の測定を行ってその解析を進めており、この解析から相互作用についての手掛かりが得られると考えている。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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