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1996 Fiscal Year Annual Research Report

ビニルホスフィンを用いる新しい有機合成反応の開拓

Research Project

Project/Area Number 08740501
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

岡内 辰夫  九州工業大学, 工学部, 助手 (60274552)

Keywordsビニルトリフラート / ビニルホスホナ-ト / ホスホノエンイン / ホスホノジエン / パラジウム / α-ホスホノビニルホスホナ-ト / アセチルホスホナ-ト
Research Abstract

ビニルホスフィン化合物の合成研究の過程において、これまでに前例のない全く新規なビニルリン化合物であるα-ホスホノビニルトリフラートの合成が容易に行えることを見いだした。しかもこの化合物は、極めて有用な有機合成中間体になりうると考えられるため、当初の研究目的であるビニルホスフィンを用いる新しい有機合成反応の開拓をα-ホスホノビニルトリフラートを中心に展開することとした。
アセチルクロリドと亜リン酸エステルとのArbuzov反応により容易に調製可能であるアセチルホスホナ-トに対し、塩基存在下トリフルオロメタンスルホン酸無水物を作用させることで、リンのβ位が無置換のα-ホスホノビニルトリフラートの合成が行えることを見いだした。この化合物はこれまでに報告例がなく、しかも、ビニルホスホナ-トとビニルトリフラートの両方の性質を合わせ持つと考えられるため、今後新たな有機合成中間体としての活用が期待できる。また、出発原料として用いるカルボン酸クロリドを選択することによって、種々の置換基を導入したα-ホスホノビニルトリフラートを容易に合成することが可能である。
得られたα-ホスホノビニルトリフラートの、ビニルトリフラートとしての反応性についての検討を行った。まず始めに、パラジウム触媒、ヨウ化銅(I)、アミン存在下、種々のアセチレンを作用させたところ、良好な収率で目的とするホスホノエンインの合成が行えることを見いだした。また、アセチレンに代え、ビニルスズを作用させることで、ホスホノジエン化合物の合成にも成功した。すなわち、α-ホスホノビニルトリフラートを出発原料に用いることで、合成の困難でしかも生理活性などが期待できる種々の置換形式のホスホノエンイン、ジエンの簡便合成法を確立することができた。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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