1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08750106
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
阿部 雅二朗 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (60212552)
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Keywords | 雪氷 / 高速圧縮 / 塑性波 / しまり雪 / ざらめ雪 / 圧縮速度 / 密度 |
Research Abstract |
本研究は,除雪機械の高性能化および自動化等にとって不可欠な除雪時の雪の動的挙動を高精度に解析するために必要な雪氷の高速圧縮特性を解明することを目的としている.線形弾性ばねのひずみエネルギを用いて高速移動する負荷シリンダにより容器内に充墳された雪試料を高速圧縮する実験装置を設計製作し,雪の高速圧縮実験を行った.雪氷の高速圧縮特性は,圧縮速度,雪氷の密度,構造などにより複雑に変化する.そこで,負荷シリンダの衝突速度範囲を3〜8m/sと変化させ,プラウ除雪の対象となる自然雪を念頭に置き密度0.3〜0.4g/cm^3のしまり雪と密度0.4g/cm^3のざらめ雪を雪試料として実験に用いた.圧縮される雪氷の変形過程を購入したハイスピードカメラで記録し,画像処理解析により雪の変形量おyo塑性波速度を算定した.また,負荷シリンダと雪試料の接触面および雪試料の底面に圧力変換器を取付け,雪試料上部および下部に働く圧力とこれをもとにした応力の伝播速度を測定した.実験結果より,負荷シリンダの衝突速度と雪試料の初期密度の増加が,塑性波速度の増加につながることを明らかにした.雪試料の構造が塑性波速度に及ぼす影響は,衝突速度,密度による影響に比べると小さいものとなった.塑性波速度と負荷シリンダの衝突速度の比は,雪試料の初期密度の増加に対して増加するが,負荷シリンダの衝突速度の増加に対しては減少することがわかった.特に,雪試料の初期密度の影響は大きく,密度0.3g/cm^3と0.4g/cm^3のしまり雪では,密度0.4g/cm^3の方が約30%高い値を示した.また,塑性波速度は,負荷シリンダの衝突速度および雪試料の初期密度の関数として整理できることを示し,塑性波速度の計算式を導出した.さらに,高速圧縮時の負荷-変形曲線により,雪の挙動解析シミュレーションに用いる雪の力学モデルおよび構成方程式について考察した.
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