1996 Fiscal Year Annual Research Report
半導体レーザによる直交2周波光源を用いたハイブリット型3次元形状計測法
Project/Area Number |
08750132
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
大谷 幸利 東京農工大学, 工学部, 助手 (10233165)
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Keywords | 干渉計 / 光ヘテロダイン法 / 半導体レーザ / 周波数変調 / インコヒーレント干渉計 / 3次元形状計測 |
Research Abstract |
精密加工で要求されるミクロンオーダの大きな段差を持つ3次元表面形状や長い測定レンジの変位を非接触高精度計測法の確立を試みた.ここでは半導体レーザを用いた直交2周波光源によってハイブリット型3次元形状計測法を提案した.これはナノメートルオーダの計測を可能とする光ヘテロダイン干渉計と従来困難であった段差のような干渉縞の1しま(波長オーダ)を越える計測,つまりミクロンオーダの計測を可能とするインコヒーレント干渉計の2つの機能を同時にもつ.本研究はまず,直交2周波光源を開発した.半導体レーザを鋸歯状に電流変調することによって出射光を周波数変調する.2つの偏光ビームスプリッタとプリズムにより2光波に分けることにより,これらに光路差を与えたのち,出射面で再び重ね合せて直交偏光とする.直交偏光は光路長の違いによって差周波数はつねに一定となるので,光ヘテロダイン検出に有効な光源となっている.電流変調ともなう光出力変調はスーパールミネッセントダイオードを補助光源として光強度補正を施した.さらに,温度制御を行い半導体レーザの周波数安定度を高めることで位相の高精度検出を可能とした. 以上の光源を開発したうえで,新たに光ヘテロダイン干渉計とインコヒーレント干渉計の2つの機能を持つハイブリッド型干渉計を開発した.今回,基礎実験として基本構成はマイケルソン型とした.ハイブリット法で検出される光ヘテロダイン検出からの位相値とインコヒーレント検出からのしま次数との対応付けを理論的に示したのち,実際に,ハイブリット型干渉計によって数十μの段差をナノメートルオーダで計測が可能となった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 中野忠晴,大谷幸利,吉澤徹: "LD直交2周波光源を用いた表面形状計測〜位相とび問題への対応〜" 精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 114-115 (1996)
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[Publications] Y.Otani,T.Nakano,T.Yoshizawa: "Optical heterodyne light source using laser diodes and its application to hybrid measurement" Proc.SPIE. 3098(発表予定). (1997)