1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08750147
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡田 晃 岡山大学, 工学部, 助手 (60263612)
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Keywords | 放電加工 / 超耐熱・耐食性合金 / 単発放電痕 |
Research Abstract |
本研究では代表的な超耐熱・耐食性合金であるチタン合金,ニッケル基合金の放電加工特性の解明,高能率・高精度加工法の実現を目的として,実験的検討を行い,以下の結論を得た. 1.単発放電における放電痕の周囲の盛り上がりは鉄鋼材料よりもチタン合金のほうが大きく,また盛り上がりに要する時間もチタン合金のほうが長い. 2.単発放電における放電痕除去体積は鉄鋼材料よりもチタン合金のほうが大きい.これは融点と熱伝導率の積が小さい材料ほど放電加工性がよいという従来の説によく対応している. 3.連続放電加工では,チタン合金は鉄鋼材料と比較すると加工速度が小さく,電極の消耗は大きくなる.チタン合金の場合,放電痕の盛り上がりが大きく,盛り上がる時間が長いために,極間で短絡が発生しやすく,加工が著しく不安定になるためである. 4.デューティーファクタを下げ,十分な休止時間を与えることにより,短絡を防ぐとともに加工状態を安定にし,チタン合金の高能率加工が可能となった.また電極無消耗加工もほぼ可能であった. 5.ニッケル基合金の単発放電痕は底の浅い放電痕形状となる.またその除去体積は,電極を陽極とする逆極性の場合に特に大きい. 6.ニッケル基合金の加工速度は鉄鋼材料と同程度であり,逆極性で適当な加工条件を選択すれば,電極無消耗加工も加工である.
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