1996 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムを用いた有限要素法のためのアダプティブ自動分割法の開発
Project/Area Number |
08750331
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村松 和弘 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (30263627)
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Keywords | アダプティブ自動分割法 / 最適設計法 / 遺伝的アルゴリズム / Simulated Annealing 法 / Rosenbrock 法 / 六面体要素 |
Research Abstract |
繁雑な作業を必要とする有限要素法の要素分割を自動化するアダプティブ自動分割法において,遺伝的アルゴリズムなどに代表される最適設計法を導入すれば最適な要素分割を自動で作成することが可能である.そこで,本研究では,少ない反復計算で最適解を得ることができる最適設計法について検討するとともに,精度の点で優れている六面体要素の自動分割法について検討を行った.得られた知見を要約すると以下のようになる. 1.最適設計法である遺伝的アルゴリズムは,大域的最適解を得ることができるが,反復回数が多く,三次元アダプティブ自動分割法に導入する方法としては計算時間の点で適当でない. 2.最適設計法である Rosenbrock 法は,少ない反復回数で解が得られるが,局所的最適解が複数個ある場合には,局所的最適解が解として求められてしまうため,精度の点で適当でない. 3.最適設計法である Simulated Annealing 法は,適当な係数を用いることにより,大域的最適解を得ることができ,また,初期値として,Rosenbrock 法により得られた結果を用いれば,少ない反復回数で解が得られる.すなわち,Rosenbrock 法とSimulated Annealing 法の併用法を用いれば,少ない反復回数で大域的最適解を求めることができる. 4.六面体要素は精度の点で優れているが,従来,この要素を用いて,複雑な形状を有する電気機器の要素分割を自動で行うことは困難であった.そこで,自動分割法によって作成された三角形要素を四辺形要素に変換した後,積み上げ法により六面体要素を作成する自動分割法を開発した.その結果,形状が複雑である着磁器やリターダの六面体要素を用いた解析が可能になった.
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[Publications] 高橋則雄,村松和弘: "Comparison of Various Optimal Design Methods Using Die Press Model" Proceedings of the Fourth Japan-Hungary Joint Seminar on Applied Electromagnetics in Materials and Computational Technology. 108-111 (1996)
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[Publications] 高橋則雄,村松和弘: "パルス着磁器の三次元過度磁界解析" 電気学会静止器・回転機合同研究会資料. No.SA-96-21 RM-96-71 (1996)
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[Publications] 村松和弘: "自動車用永久磁石式リターダの三次元渦電流解析" 日本シミュレーション学会第17回計算電気・電子工学シンポジウム. 27-30 (1996)
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[Publications] 大歳雅洋,高橋則雄,村松和弘: "磁界の最適化問題のための Simulated Annealing 法の収束性の検討" 平9電気学会全国大会. (No.1226) (1997)