1996 Fiscal Year Annual Research Report
高誘電率基板上のアンテナとマイクロストリップ線路の設計法の研究
Project/Area Number |
08750389
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
陳 強 東北大学, 工学部, 助手 (30261580)
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Keywords | アンテナ / 数値解析 / モーメント法 / FDTD法 / 誘電体基板 |
Research Abstract |
本研究は高誘電率の誘導体基板上のアンテナとマイクロストリップ線路の設計法を確立することを目的として行った.具体的には,ガラーキン・モーメント法及びスペクトル領域法を用いて解析を行い,精度の向上を図った.また,FDTD法を高い誘電率の誘電体に適応したときに精度が低下する原因を調べ,その改善を図った. 1.ガラーキン・モーメント法およびスペクトル領域法を用いて,高誘電率の誘電体基板上のマイクロストリップ線路の解析を行った.二つの手法を適用する際,表面波を表すポールにおける波数に対する積分の収束問題を解決した.また,波数に対する無限積分にも収束しにくい部分を取り除き,解析的に求めることにより,収束性を改善しました. 2. FDTD法を用いて同様な解析を行い,従来のセルサイズの基準に代わる新たな基準を明らかにした.高誘電率の基板を有するマイクロストリップ線路を解析する場合は,マイクロストリップラインの形状によってセルの大きさの基準は変わり,最も短い波長の約1/100以下に分割しなければならないことがわかった. 3.数値解析の妥当性を示すため,実験を行った.高誘電率の誘電体基板上にアンテナを試作し,アンテナの入力インピーダンスと放射指向性を測定した.得られた実験結果を数値解析結果と比較し,各解析法の解析精度を明らかにした. 4.FDTD法を用いて超伝導アンテナおよび高周波デバイスの設計用の数値シミュレーションCADを完成した.本CADは任意形状を持つ超伝導アンテナに適用ができ,しかも任意分散性の媒質にも使用できる.また,ガラーキン・モーメント法およびスペクトル領域法を用いたCADは平行素子を持つアンテナアレーなどの数値計算できる段階に至っている.
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[Publications] Q. Chen: "A New Model of Wire/Surface Junction for PWS Reaction Formulation" Proc. 1996 Int. Symp. Antenas Propagat.1165-1168 (1996)
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[Publications] 越智久晃: "線状と板状の導体で構成されたアンテナ系のモーメント法解析" 電子情報通信学会論文誌. J79-3-1・9. 566-573 (1996)
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[Publications] Q. Chen: "Measurement of Radiation Efficiency of Antennas in the Vicinity of Human Model" IEICE Trans. (発表予定).