1996 Fiscal Year Annual Research Report
高流動コンクリートの製造を目的とした2軸強制練りミキサの高性能化に関する研究
Project/Area Number |
08750567
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 親典 群馬大学, 工学部, 助教授 (10180829)
|
Keywords | 練混ぜ性能試験 / 練混ぜ時間 / 2軸強制練りミキサ / 可視化実験 / パドル配列角度 / ブレ-ド取付角度 |
Research Abstract |
高流動コンクリートは一般に粉体の量および種類が多く,十分な練り混ぜが必要である.そのため,高流動コンクリートの普及に対して,高流動コンクリートの製造に対する問題が大きな障害の一つになっている.本研究では、高流動コンクリートの製造を目的として、2軸強制練りミキサの練混ぜ性能の高性能化に大きな影響を与えるパドル配列角度とブレ-ド取付角度に着目し、ミキサの練混ぜ性能の高性能化の可能性について実験的に検討した. まず,フレッシュコンクリートの可視化モデルを用いて,2軸強制練りミキサ内を流動するコンクリートの流動性状の可視化を行い,以下の知見を得ることができた. 1) 2種類の練混ぜ性能に対して有効に働く流動機構の存在を明らかにした.すなわち,2本のシャフトが回転することによって形成されるらせん流動がミキサ中央の自由表面で逆方向に進行しながら接触する「局部交錯流動」と,半周期の位相差を有する2つのらせん流動によってミキサ全体で循環する流動が形成される「全体循環流動」である. 2) この2種類の流動機構が同時にかつ活発に発生するためのミキサの羽根形状として,一定の角度でシャフトに取り付けられるパドルの配列角度とパドルの先端に取り付けられるブレ-ドの取付け角度の最適値を検討した結果,パドル配列角度45度でブレ-ド取付角度45度と60度の混在型の羽根形状が最も有効である. 次にこの可視化実験で得られた知見の妥当性を確認するために,シリカフューム混入タイプの高流動コンクリートと,低発熱ポルトランドセメントを用いた粉体系の高流動コンクリートによる実機の2軸強制練りミキサの練混ぜ性能試験を行った.その結果,練混ぜ時間が40秒という比較的短い練混ぜ時間においては,羽根形状が2軸強制練りミキサの練混ぜ性能に与える影響は大きく,可視化実験で得られた最適な羽根形状のミキサが実機ミキサにおいても最も高性能であることが明らかになった.
|
Research Products
(2 results)