1996 Fiscal Year Annual Research Report
非定常流れ場における河床波の変形過程と抵抗予測に関する研究
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08750638
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Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
三輪 浩 舞鶴工業高等専門学校, 建設システム工学科, 講師 (70190832)
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Keywords | 河床波 / 混合砂 / 非定常流れ場 / 分級 / 変形過程 / 抵抗予測 |
Research Abstract |
本研究では混合砂河床における河床波の変形過程と砂粒子の分級性状を詳細に調べて河床波の変形に及ぼす砂粒子の効果を明らかにするとともに,非定常流れ場での流量変化に対する河床波の変形過程と水深および流砂量の予測法について検討した.以下に研究の概要と得られた結果を要約する. 1)非定常流れ場における河床波の変形を,平坦河床からの発達過程,流量増加による成長過程,流量減少による減衰および崩壊過程の4つの素過程に分け,それぞれの過程に対して河床波の幾何学的スケール(波長,高波と砂粒子の分級の時間的変化を追跡した.その結果,河床波の変形と砂粒子の分級は相互に影響を及ぼし,発達および成長過程では粗粒子が,減衰および崩壊過程では細粒子が主要な役割を担う代表粒径となっていることが明らかになった. 2)連続的に変化する流量条件を設定して,混合砂河床における河床波の変形とそれに伴う水深および流砂量の時間的変化を詳細に追跡し,一様砂河床の場合と比較検討した.その結果,波長は流量の減少時に,流量の変化速度が小さいほど時間的な応答遅れが混合砂の場合に顕著に現れること,波高は逆に一様砂の方が顕著であること,また,水深は変形に応じた応答遅れが生じ,流砂量は流量の変化速度が小さいほど応答遅れが大きくなること,等が明らかになった. 3)流量変化に対する河床波の波長,波高の変化速度の算定式を提案し,実験結果によってその適合性を検証するとともに,抵抗則式,流砂量式および平衡河床形状式を用いて,流量,勾配および代表粒径を外部条件として水深および流砂量の予測を行った.ここでは,1)の各変形過程における代表粒径を考慮して河床波の変形に及ぼす混合砂の効果を解析に反映させた.本手法による予測結果は2)で行った実験結果の傾向をおおむね説明できるものである. 今後,本研究成果を実河川に適用し,予測法の精度向上を目指す予定である.
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Research Products
(1 results)