1996 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークの利用による強震記録の分散データベースの構築
Project/Area Number |
08750678
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
飛田 潤 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90217521)
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Keywords | 地震動 / 強震記録 / データベース / インターネット |
Research Abstract |
強震記録の有効利用のためには速やかな公開と効率的な整理が必要とされる。本研究では、強震記録を各機関で整理してネットワーク上に公開し、それらの散在するデータの所在・属性・形式等をデータベースとして提供する分散データベースの形態を考え、コンピュータネットワーク(インターネット)による強震記録利用の可能性について検討した。 1.現状の内外のデータ提供サーバの調査 ネットワーク上で強震記録を提供しているのは、主に海外の公的機関で地球物理系の観測網が多く、一方国内では、特に小規模観測や工学系のデータ公開が手薄な状況にある。小規模な観測では一機関で十分な資料とならないので、なるべく多くの公開がなされた上でそれらをまとめる必要がある。本研究で考える分散データベースは、このような場合に特に有用と考えられ、小規模データの公開を促進する可能性もある。 2.強震記録をネットワーク上に公表するデータサーバシステムの検討 データサーバは各データ提供機関で用意する。現状ではほとんどがWWWとFTPサーバの組み合わせであり、サイトや観測機器の情報は画像、強震記録はテキストファイルとなっている。次項のサーバでデータベースの項目として用いるための最小限の項目を、共通パラメタファイルとして構成すれば、他は自由形式であってもほぼ対応可能なことを試験した。 3.強震記録の情報をネットワーク上で提供するデータベースサーバシステムの検討 散在する強震記録および付随する地震情報・サイト情報等の所在をまとめ、さらに検索機能等を付加したデータベースサーバの構成を実験した。簡易な検索機構ならば、WWWサーバおよびデータベースともに、ネットワーク上でフリーで入手できるソフトウエアでも対応可能であり、またパソコンサーバ程度でも実用上は十分である。
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