1996 Fiscal Year Annual Research Report
疏水性ゼオライトの調製とサブナノオーダー細孔構造の新規解析方法の開発
Project/Area Number |
08750798
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
河合 孝恵 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (60271491)
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Keywords | ゼオオライト / 吸着 |
Research Abstract |
一般的合成ゼオライトは親水性であるため、耐熱性、耐酸熱性などが低く、これら諸性状改善のため各種疎水化処理(脱Al処理)が報告されている。しかしこれらの処理の多くは、脱Alと同時にゼオライト骨格構造の一部破壊を伴い、ゼオライトが持つ規則正しく配置した分子レベル(3〜7.4)の一次細孔以外にmeso pore領域(20〜100)に二次細孔が生成する。 一般的な細孔構造評価方法として、BET法,Cranston-Inkley法,t-plot法,DR-plot法などが用いられているが、いずれもゼオライトのようなサブミクロ孔を有する系では正しい評価が行われない。そこでゼオライトが本来持つ一次細孔への吸着はLangmuir型の吸着理論に従い、処理により生じた二次細孔への吸着は一般的なシリカゲルなどと同じくBET型の吸着理論に従うという仮説のもとに、二次細孔を有するゼオライトへの窒素吸着等温線はLangmuir型とBET型の和として表される仮定し、Langmuir式とBET式の和の形の理論式から、水熱処理および酸処理を行った二次細孔を有するY型ゼオライトの窒素吸着等温泉を最小二乗法により解析した結果、Langmuir理論およびBET理論では高い相関性が得られなかったが、新規理論は高い相関性を示し、また得られた単分子吸着量も妥当な値となり、処理の度合いに伴って二次細孔への単分子吸着量も増大し、この新規解析方法の妥当性が示唆された。
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