1996 Fiscal Year Annual Research Report
脳波および眼球運動測定による睡眠評価法確立と幼齢子牛休息行動の定量的把握
Project/Area Number |
08760250
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
森田 茂 酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (70182243)
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Keywords | 幼齢子牛 / N-REM睡眠 / REN睡眠 / 休息行動 / 反芻行動 |
Research Abstract |
(目的)睡眠は、家畜の疲労回復およびエネルギー蓄積に必要なものであるとされている。したがって、1日の睡眠時間の長さや睡眠の質(N-REM睡眠、REM睡眠)を検討することは飼養管理技術の改善につながる。(方法)脳波の導出で鼻梁に基準電極、頭部に探査電極を装着する単極導出法を用いた。24時間の脳波測定のために無束縛携帯型生体アンプとコンパクトカセットデータレコーダを専用のベルトで牛体に固定した。さらに、脳波測定と同時に暗視カメラによる行動観察を行い、休息行動(横臥時間)の成長に伴う変化を脳波測定による睡眠計測から検討した。(結果)幼齢子牛での24時間連続の睡眠脳波測定では、脳波測定用の電極を前頭部中央3箇所とし、記録紙送り速度を秒速1mm、電池交換時刻を飼料給与直後および23時の1日3回交換することが適切であると結論した。1日当りの睡眠時間(=N-REM+REM)は1週齢で493分、7週齢で267分と発育に伴い減少した。N-REM睡眠およびREM睡眠についても同様の結果となった。睡眠時間の日内パターンは週齢に伴う変化は認められなかった。1日当りの横臥時間は1週齢で1120分、15週齢で594分となった。また、1日当りの睡眠時間は1週齢で505分、15週齢で146分となった。N-REM睡眠は睡眠時間と同様の結果となったが、REM睡眠については一定の傾向が見られなかった。1日当り反芻時間は、給与飼料の種類によらず1週齢時ではほとんど認められず、7週齢時では6〜8時間の範囲まで延長した。1日当りの横臥時間は給与飼料の種類によらず1週齢で約18時間から、7週齢での約14時間へ短縮した。さらに、睡眠時間は1週齢での9時間程度から7週齢での4時間程度まで短縮した。成長に伴うN-REM睡眠の変化は、睡眠と同様の傾向であった。一方、REM睡眠には週齢に伴う一定の傾向が見られなかった。このことから、幼齢子牛における週齢に伴う睡眠時間の減少には反芻時間の延焼が大きく関わるものと考えた。
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