1996 Fiscal Year Annual Research Report
ディファレンシャルデスプレイ法による鶏免疫関連分子の解析と病態変化への応用
Project/Area Number |
08760268
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (90250498)
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Keywords | 鶏 / アポトーシス / 胸腺細胞 |
Research Abstract |
活性化された鶏胸腺細胞に発現するマーカーやサイトカイン及びその受容体遺伝子をディファレンシャルデスプレイ法により同定し、分子クローニングにより遺伝子構造を解析するとともに、その生物活性を保持した組み換え蛋白質の大量調製法を確立し、将来的にはワクチンとは異なった免疫賦活作用による家畜の感染防御法の開発に応用することを目的として行った。 マレック病ウイルス感染あるいは非感染の若齢鶏(0日〜14日齢)の胸腺を細切して浮遊細胞を調製してPMA及びIonomycin存在下で培養を行った。この操作で胸腺細胞の活性化あるいはアポトーシスを誘導することができる。なお薬剤存在下の培養時間は予備試験を行い12〜24時間と決定した。そして処理及び未処理の胸腺細胞より全RNAを抽出(Trisolを用いる)した後オリゴdTスピンカラムを用いてmRNAを精製した。 RNA map Kit (GenHunter社)を用いて、4群のオリゴdTプライマー(各塩基+dT)を用いて逆転写反応を行いcDNAクローニングを得た後、任意に設計された20種類の10merランダムプライマーと4群のオリゴdTプライマーを用いて標識dATP存在下でPCRを行った。この反応により理論的に相当種類(数千〜数万)のmRNAを増幅することができる。得られたDNAはポリアクリルアミドゲル電気泳動法後オートラジオグラフィーにより解析したが、薬剤未処理のものと処理のもので異なったパターンを示すDNA断片を数十個同定し、ゲルより切断後さらにDNAを任意のプライマーを用いて増幅した。現在これらのクローンが薬剤処理前後で発現パターンが変化するかどうかをノーザンブロットで検討している。
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