1996 Fiscal Year Annual Research Report
MRIを用いた比侵襲的安静時呼吸動態の評価-時間、体積曲線の作成とその解析-
Project/Area Number |
08770730
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
瀬尾 裕之 香川医科大学, 医学部, 助手 (50187829)
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Keywords | MRI / Lung / Time-volume curve |
Research Abstract |
目的:MRIを用いて正常人の安静時における呼吸動態を撮像し、得られた画像より時間-肺体積曲線を作成する。 対象と方法:対象は正常人男性5名で、年齢は23〜43歳(平均32.0歳)であった。使用機種および使用コイルは1.5T超電導型GE横河社製Signa Advantage、pelvic phased array coilで、パルス系列は2D Fast SPGR法(TR/TE/FA=10ms/2.3ms/20deg)を用いてスライス厚10mm、間隔2mmで矢状断像を撮像した。 肺体積の算出法は、得られた各像より肺の断面積を算出し、その合計とスライス厚および間隔の積を肺体積とした。また、各症例の1回換気量を算出するとともに局所別の評価をおこなった。 局所1回換気率(%)=(局所1回換気量/1回換気量)×100 更に、得られた各時相の肺体積より時間-肺体積曲線を作成した。 結果:安静呼吸時の各症例の1回換気量は、平均485【plus-minus】60mlであった。平均局所1回換気率(%)は、右肺57.3,左肺42.7で、肺葉別では右上葉20.0、右中葉10.6、右下葉28.5、左上葉23.5、左下葉21.2であった。各症例とも左肺に比べて右肺の関与が優位であった。時間-肺体積曲線では、各症例とも左右の肺は時相のずれを認めなかったが、上中葉は下葉に比べてわずかにはやくpeakを認めた。また曲線の振幅は、下葉は上中葉と比較して大きかっ まとめ:1回換気量および局所1回換気率(%)を算出した。時間-肺体積曲線を作成し、時相のずれおよび振幅を評価した。局所のこれらの評価はRIを用いた方法でも行われるが、両者の比較も症例を重ねて検討したい。
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Research Products
(1 results)