1996 Fiscal Year Annual Research Report
腎上皮細胞におけるNa/H交換輸送体の局在に関する研究
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08770875
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
花井 順一 財団法人癌研究會, 癌研究所・生化学部, 研究員 (70261964)
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Keywords | 腎尿細管 / ターゲッテング機構 / 極性 / ナトリウム / 水素イオン交換輸送蛋白 / LLC-PK1細胞 / antisense oligonucleotide / PCRクローニング / アミロライド |
Research Abstract |
腎尿細管における輸送担体のターゲッテング機構を解明するために、輸送担体としてナトリウム/水素イオン交換輸送蛋白(Na/H exchanger : NHE)を、モデル上皮としてLLC-PK1 細胞を用いて、NHEのアイソフォーム(NHE-1,NHE-3)の上皮細胞における局在を分子生物学的手法により解析した。 1。透過性のあるフィルター膜上にLLC-PK1細胞をconfluentに培養し、上皮側、基底側それぞれのNa^+依存性の細胞内pH上昇(NHE活性)を、HCO_3^-のない条件で測定した。この結果LLC-PK1細胞においては上皮側、基底膜側にアミロライドに対する感受性が異なるNHE活性が存在することが判明した。 2。上皮側にNHE-1が混入している可能性を明らかにする目的でLLC-PK1細胞のNHE-1 mRNAに対するantisense oligonucleotideを用いて、上皮側、基底膜側のNHE活性の抑制を検討した。NHE-1 cDNAの5'末端の配列に対するantisenseを用いると基底膜側のNHE活性のみが抑制されることが判明した。以上からLLC-PK1細胞においてはNHE-1は基底膜側にのみ分布しているものと考えられた。この事実はJournal of Cellular Physiology誌に発表した(in press)。 3。すでにクローニングされているラットとラビットのNHE-3に共通して保存されている部分をprimerとしてLLC-PK1細胞のNHE-3 cDNAのPCRクローニングしている。得られたNHE-3 cDNA cloneを、作成したNHE欠損fibroblastに発現させ機能を検討し、また得られたcDNA cloneに対するantisenseを作成し、上記と同様の機能抑制の有無からNHE-3のLLC-PK1細胞における分布を確認している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Jun-ichi Hanai,et al.: "Na^+/H^+ exchanger (NHE) in the basolaterol membrane is encodecl by NHE-1mRNA in LLC-PK1 clone 4 cells." Journal of Cellular Physiology. (in press). (1997)
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[Publications] 山田秀生.花井順一他: "薬剤性腎障害" 臨床医. 22. 1510-1511 (1996)
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[Publications] 吉村まどか.花井順一他: "Ca受容体" 内科. 77. 1161-1162 (1996)
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[Publications] 花井順一: "横紋筋融解症…その成因と治療…" 綜合臨床. 45. 1661-1662 (1996)
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[Publications] 石橋由孝.花井順一他: "血液pH調節糸の基本とその障害" Medical Practice. 13. 1500-1504 (1996)
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[Publications] 花井順一.奥田俊洋他: "腎・電解質系疾患の遺伝子学" 最新医学. 51. 1954-1978 (1996)
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[Publications] J.HANAI.et al: "Inhibin Activin,Follistatin.Recent Advances and Future views" Springer-Verlag,New York (in press), (1997)
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[Publications] 池田祐一.花井順一: "溶血性尿毒症性症候群,ハイパー臨床内科" 中山書店 (in press), (1997)