1996 Fiscal Year Annual Research Report
HSP70の腹膜保護作用に関する研究-特に糖化架橋コラーゲンとの関連-
Project/Area Number |
08770886
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
金 成洙 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70225019)
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Keywords | 腹膜中皮細胞 / HSP 70 / 糖化架橋コラーゲン |
Research Abstract |
1)腹膜中皮細胞とクローンの樹立 ラット壁側腹膜を腹壁と一塊にして採取し、collagenase Tyep 1A-Sを用いて37℃45分のincubate後、表面を軽く擦過し腹膜中皮細胞を採取した。培養液はDalbecco's Modified Eagle's Mediumを用いて、胎児牛血清は10%とした。細胞は約4日でconfluentに達した。限界希釈法を用いてクローン化細胞株を樹立した。3〜5継代を実験に使用した。 2)HSP70のtrasfection HSP70遺伝子を発現ベクターpRc/RSVに導入した。腹膜中皮細胞にlipofectinを用いてHSP70遺伝子をtransfectして、HSP70を常時高産生するstable trasfectantを作製した。この実験ではHSP70の産生が確認されたが、コントロールとして作製した、anti-senseをpRc/RSVに導入し、transfectした細胞株もHSP70を発現してしまった。 3)糖化架橋collagenの作製 0.1%Type IV collagenに40mM D-glucoseを添加して反応させ作製した。分光光度計にて架橋は確認された。 4)糖化架橋collagenが細胞動態に及ぼす影響 HSP70のtrasfectionには失敗したが、PBS加collagen、manitol加collagen、40mM D-glucose加collagenを腹膜中皮細胞に添加して培養し、HSP70発現量を測定した。いずれの溶液添加においても溶液濃度と比例してHSP70の発現量は増加した。また、HSP70の発現量が多い細胞群ではLDH放出量は少なく、生存率が高い傾向にあった。
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