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1996 Fiscal Year Annual Research Report

侵襲時におけるジカルボン酸(セバシン酸)投与の栄養学的効果の機序解明について

Research Project

Project/Area Number 08770923
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

山田 一  東京大学, 医学部・附属病院(分), 教務職員 (50251210)

Keywordsセバシン酸 / ミトコンドリア / ペルオキシソーム
Research Abstract

【目的】 我々は,第11回日本静脈・経腸栄養研究会において,エンドトキシンラットへのセバシン酸投与が,AKBRの改善を促し,肝のエネルギー代謝を改善させる可能性があることを報告した.その作用機序として,セバシン酸の代謝は,ミトコンドリアのみならず,ペルオキシソームにおいても代謝されるためであろうと考えられたので,エンドトキシンラットにおける肝ミトコンドリアおよびペルオキシソームにおける外因性セバシン酸の動態を[1,10-^<14>C]セバシン酸を用いて検討した.
【方法】体重200g〜250gのWistar系雄性ラットを用いて,エーテル麻酔下に,右外頚静脈より,TPNカテーテルを挿入した後,250μg/kgのLPS(Lipopolysaccharide W.E.Coli 055 : B5)をカテーテルより投与し,TPNを開始した.対照群としては,同様にTPNカテーテルを挿入し,生理食塩水を静脈内に投与したラットを用いた.TPNの組成は,非蛋白熱量の10%が,セバシン酸になるように調整し,full strength (250kcal/kg/day)で投与した.LPS投与4時間後(n=4)および,24時間後(n=4)に,[1,10-^<14>C]セバシン酸(50μCi/kg,約0.12ml)をTPNカテーテルよりbolus投与し,20分後に犠死せしめ,肝臓を摘出し,肝臓をホモジナイズし,遠心分離法によってミトコンドリア,ペルオキシソームを抽出し,それぞれの^<14>Cの放射能をシンチレーションカウンターで測定し,^<14>C濃度に換算した.
【結果】対照群の4時間時点でのミトコンドリアおよびペルオキシソームの^<14>C濃度はそれぞれ259.3±17.8,1514.1±56.6(ng equiv./g protein)であり,24時間時点では,494.9±41.6,680.6±252.9(ng equiv./g protein)であった.LPS群では,4時間時点でのミトコンドリアおよびペルオキシソームの^<14>C濃度は,212.7±52.5,362.6±266.4(ng equiv./g protein),24時間時点では455.0±31.8,790.7±271.7(ng equiv./g protein)であった.
【考察】対照群において,ミトコンドリアのの^<14>C濃度の推移を見ると24時間時点で有意に上昇していて,この変化は静脈栄養によるものと思われた.24時間時点でのLPS群におけるミトコンドリアとペルオキシソームの^<14>C濃度は対照群と有意差を認めなかったことにより,この時点でのミトコンドリアおよびペルオキシソームへの取り込みは対照群と同様の状態に回復していることが示唆された.今後は,栄養基質を変更してミトコンドリアの機能を評価比較する必要があると考えられた.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 山田一: "エンドトキシンラットの肝ミトコンドリアおよびペルオキシソームにおけるセバシン酸代謝" 日本外科代謝栄養学会誌. 30.3. 268-268 (1996)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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