1996 Fiscal Year Annual Research Report
erbB-2発現乳癌に対する内分泌療法の可能性に関する基礎的検討
Project/Area Number |
08770952
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
遠山 邦宏 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (70271393)
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Keywords | 乳癌 / c-erbB2 / リン酸化 / 17β-estradiol / cell line |
Research Abstract |
乳癌の20-30%の症例にc-erbB2遺伝子の増幅がみられることが判明している。c-erbB2のextra cellular domainのアミノ酸配列とestrogen receptorのligand binding siteとは相同性が高いことより、17β-estradiolのc-erbB2のリン酸化に及ぼす影響をcell lineを用いて検討した。c-erbB2の増幅がみられるヒト乳癌細胞株YMB1を細胞培養し、膜分画を調整した。これに17β-estradiolを添加しないものをコントロールとし、17β-estradiolを10^<-6>Mおよび10^<-7>Mの濃度で添加し、37℃、5分間反応させた群で(γ^<-32>P)ATPを添加し、30℃、5分間インキュベート後、SDS-PAGEを行い、c-erbB2のリン酸化反応をみた。この実験においてコントロールに対して17β-estradiol10^<-6>M、10^<-7>M添加群でリン酸化に変化はみられなかった。そこで、YMB1よりc-erbB2の増幅率の高いヒト胃癌株MKN7にて同様の実験を行ったが、この系においてもリン酸化に差はみられなかった。これは、細胞培養時にFCS存在、非存在にかかわらず差はなかった。膜分画における17β-estradiolの添加によるリン酸化反応に変化はみられなかったため、現在17β-estradiolを培養時に添加することによりリン酸化反応が変化するか否か、さらに膜分画における17β-estradiolの添加濃度、時間に関してさらに検討中である。
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