1996 Fiscal Year Annual Research Report
抗接着分子抗体を用いた細胞間シグナル伝達阻害による皮弁の再灌流阻害の防止
Project/Area Number |
08770953
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
上田 晃一 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90257858)
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Keywords | 再灌流障害 / モノクロナール抗体 / スルファチド / 皮弁 |
Research Abstract |
1,研究方法 雄性、近交系Lewisラット10週齢300gを使用、ネンブタール腹腔内麻酔後、腹部に浅下腹壁動静脈を血管茎とする3×4cm大の島状皮弁を作成する。血管クリップを用いて血管茎の中枢と末梢の大腿動静脈の2ヵ所を11時間クランプし、クランプ解除1時間前に、下記の3群に分けてSulfatidesおよびモノクロナール抗体を静脈投与する。その後クランプを解除して再灌流を行う。クランプを解除した5日後に皮弁部を写真撮影し、皮弁の生着部分を明らかにして生着面積を画像解析装置を用いて計算する。 I群 抗ICAM-1抗体(2.5mg/kg)および抗LFA-1抗体(2.5mg/kg)静脈内投与(1日1回) II群 Sulfatides 1mg/rat+抗ICAM-1抗体(2.5mg/kg)+抗LFA-1抗体(2.5mg/kg)静脈内投与(1日1回) III群 無処置(control群) 2,結果 (1)生着面積 生着面積 I群 4.43±0.848 cm^2 (n=7) II群 6.58±1.62 cm^2 (n=7) III群 1.73±0.88 cm^2 (n=7) I群とIII群間はP=0.0001で、II群とIII群間はP=0.0001で、有意差を認めた。 (2)組織学的解析 I群およびII群において、III群と比較して明らかにH.E.染色像で白血球の浸潤が軽度であった。
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