1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08770970
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
飯野 弥 山梨医科大学, 医学部, 助手 (00252031)
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Keywords | 大腸癌 / 若年者大腸癌 / 癌抑制遺伝子 / 分子生物学 |
Research Abstract |
1.山梨医科大学第一外科にて切除された進行大腸癌のうち、39歳以下の若年者例10例を対象とし、60歳以上症例10例と癌抑制遺伝子の変化を比較検討した。 方法はPCR-RFLP法を用い、APC、p-53遺伝子のLOHを検索した。 結果:検索可能例におけるそれぞれのLOHの頻度は次の通りであった。 APC:39歳以下群:50%60歳以上群:60% p-53:39歳以下群:75%60歳以上群:66% 各遺伝子において年齢によるLOH陽性率は差がなかった。 2.同症例に対してp-53蛋白を免疫染色にて検討したが、染色率50%以上の症例は、39歳以下群で66%、60歳以上群で70%と差はなかった。 臨床病理学的には若年者症例は壮年者症例に較べて同一進行度でも明らかに予後が悪い。 しかし遺伝子的には、今回検討した範囲では両者間に特異的な違いは認められなかった。 近年、家族性に発症し、特に若年者で大腸癌が多発するHNPCCが注目されているが、この原因遺伝子としてmismatch repair geneが同定されている。今後はこの方面の検索も合わせて行う予定である。
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