1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08771014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
窪田 博 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00262006)
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Keywords | 心房細動 / 除細動 / 生体のり / ミニパドル |
Research Abstract |
(目的)心臓外科手術後、心不全常態にある患者が心房細動を伴うと、いっそう心拍出量が低下し、術後管理上不利となることが多い。直接心筋に接着された生体糊を用いた電極(ミニパドル)による体外からの除細動が術後ベッドサイドで可能となれば、低出力で行うことができ、不必要となれば抜去可能で術後管理の向上に役立つ。この開発を試みた。 (方法)リ-ド線は白金縒り線型の物を試作し、Defibrillator(FC-1400:FUKUDA電子)用アダプタに接続した。ミニパドルは白金縒り線先端1cmを露出し箒状にほぐし、鋳型にこれをはめ、biological glueを注入することにより作成した。不関電極として短冊型白金電極を試作した。(1)ミニパドルの電気抵抗値を測定した。(2)テスタ:Dynamic Nevada社製Impulse 3000を用い、ミニパドル装着、各出力設定時の実効出力を測定した。(3)雑種成犬(n=7)を用いて迷走神経刺激下に心房除細動閾値を測定した。(4)ミニパドル心房縫着時ペーシング閾値を測定した。(5)ミニパドルを縫着したまま胸骨を閉じ、7日後に再開胸して摘出し、サイズの変化を測定した。(6)雑種成犬(n=2)を用い、20Jで除細動後の心房筋の組織学的変化を観察した。 (結果)(1)ミニパドルの電気抵抗は12〜15Ωであった。(2)実効出力は設定出力の70%であった。(3)除細動は最低設定出力2Jで可能であった。(4)ミニパドル心房縫着時ペーシング閾値は3.5〜8.0mAであった。(5)直径20mm厚さ6mmから直径18mm厚さ4mmへ退縮した。(6)心房筋には組織学的変化を認めなかった。 (総括)ミニパドルを用いた心房除細動は低出力で可能であり、ペーシングにも用いることができ術後管理の向上に役立つものと思われる。
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