1996 Fiscal Year Annual Research Report
腎細胞癌における予後因子としての核組織中のメタロチオネインの役割
Project/Area Number |
08771291
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
近藤 幸尋 日本医科大学, 医学部, 講師 (80215467)
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Keywords | 腎細胞癌 / メタロチオネイン / 亜鉛 |
Research Abstract |
1.臨床試料の解析 腎細胞癌の手術標本である新鮮臨床試料において腫瘍の異型度の増加に伴って腫瘍組織中のMT濃度および亜鉛濃度が上昇することを見いだした。とくにgrade3の腎細胞癌ではMTおよびZn濃度も高い結果を得た。そのうちいわゆるrapid growthをしめす癌に於いて高いことよりIL-6などのサイトカインがMT誘導に関与している可能性が示唆された。また正常腎組織に比してCu/Zn比がMT高値を示す腎細胞癌に高いことより腫瘍中のCuの役割が重要である可能性が示唆された。 2.細胞株レベルにおけるメタロチオネイン(MT)の局在と薬剤感受性の検討 腎細胞癌株であるACHN,caki-2などの培養細胞を用いてMT抗体を用いてその局在を観察した後にMT濃度を測定した後、数種の抗癌剤の感受性テストは現在進行中である。
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