1996 Fiscal Year Annual Research Report
受精卵・着床前初期胚の培養環境と着床率の向上を目的としたヒト卵管上皮細胞株の樹立
Project/Area Number |
08771321
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
安藤 寿夫 名古屋大学, 医学部, 助手 (90273234)
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Keywords | 初期胚 / ヒト卵管 / 細胞株 |
Research Abstract |
良性卵巣腫瘍に対する附属器摘除術や子宮筋腫に対する子宮全摘除術において、同意の下に得られた肉眼的に正常な生殖可能年齢の3名の患者由来の卵管を用いた。まず、酵素処理により細胞を分散し、コラーゲンI型をコートしたプラスチックディッシュ上へプレーティングした。培養開始後4日間は98%以上の純度で卵管上皮細胞の培養に成功し、以後線維芽細胞の割合が増加した。 安定した株課細胞を得るためのSV40T抗原のトランスフェクションは培養3〜6日目のいずれかに行ない、8種類の細胞株を得た。このうち6種類の細胞株はサイトケラチンの産生を認め、卵管上皮由来と考えられた。2種類の細胞株はビメンチンの産生を認め、線維芽細胞由来と考えられた。 現在、受精卵初期胚との共培養計に用いることのできるような安定した細胞株を得るために、これらの細胞株の継代を重ねている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] HIROOKA,T.: "Synthesis and release of glycosylated prolactin in transfected cells" Endocrine J. 43. 423-428 (1996)
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[Publications] 後藤節子: "テキスト母性看護II" 名古屋大学出版会, 347 (1996)