1996 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌における癌抑制遺伝子およびその関連遺伝子の総合的分子生物学的研究
Project/Area Number |
08771853
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
小山 貴司 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00273178)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 癌抑制遺伝子 / p53 / RB / p130 / RB2 |
Research Abstract |
本研究では、1)口腔領域扁平上皮癌において、癌抑制遺伝子産物およびその関連遺伝子産物の遺伝子の変異やその発現異常の有無を検索し、総合的に検討し、2)それらの、細胞癌化における機能(将来的に、DNA複製において)について、具体的に、口腔癌を通じて解析を進めることを目的とし、研究実施計画を以下の如くたてた。 1)口腔扁平上皮癌の臨床材料および細胞株より、mRNAを抽出する。 2)まず、既に他臓器癌で報告されているp53やRB遺伝子変異のHot Spot領域の、5'regionと3'regionにPolymerase Chain Reaction(PCR)のためのprimerを合成する。Hot Spot領域内でのprimerの組み合わせにより、1)のmRNAを用い、Reversetranscriptase PCR(RT-PCR)を行う。そのPCR productsを、Single Strand Conformation Polymorphism(SSCP)を用いて解析する。negative controlとして、正常なp53やRB遺伝子をtemplateとして用いる。これにより、各々の遺伝子変異が見つかれば、そのままdirect sequenceを行い、変異の種類を明らかにする。 3)p130(RB2)遺伝子については、RB遺伝子変異のHotSpotに相当する領域に、primerを合成し、2)と同様に解析する。 4)cyclinD1とCHLA-1遺伝子については、mRNAとproteinを抽出し、Northern BlottingとImmunoprecipitationにより、それらの発現を解析する。また、それらのpolyclonal抗体を用いて免疫染色にて組織切片を染色し、正常組織と比較する。 5)得られたdataと臨床dataをもとに、総合的に分析し、発表する。 成果の概要: 1)口腔扁平上皮癌の臨床材料より、mRNAを抽出した。 2)p53、RB遺伝子とRBfamilyの一つであるp130(RB2)遺伝子については、変異のHot Spot領域の、5'regionと3'regionにPolymerase Chain Reaction(PCR)のためのprimerをデザインし、合成した。 3)Hot Spot領域内でのprimerの組み合わせにより、1)のmRNAを用い、Reversetranscriptase PCR(RT-PCR)を行った。 4)その結果、p53について、その発現を確認できた。変異については、現在解析中である。 5)RB遺伝子とp130(RB2)遺伝子については、その発現を確認し、更に検討を重ねている。 6)口腔扁平上皮癌の臨床材料において、細胞の増殖活性を検討するために、まず、Ki-67の発現を免疫染色にて確認した。その結果、増殖活性があることが解った。 7)cyclinD1とCHLA-1遺伝子については、準備中である。
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Research Products
(1 results)