1996 Fiscal Year Annual Research Report
家庭科被服領域におけるパソコンを活用した教材開発とその有用性の検討
Project/Area Number |
08780198
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
瀬戸 房子 鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (00179350)
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Keywords | パソコン教材 / ショートパンツ / 平面製図 / シルエット / 指導案 / 見積もり |
Research Abstract |
家庭科被服領域で取り扱われている内容のうち従来の板書および体験学習等の授業方法よりパソコンによる学習が効果的または能率的であると考えられる内容として衣服の着用目的の説明、衣服の素材とシルエットとの関係、平面製図と体型との関係、製図方法の説明、布の必要量の見積もり、および、衣服素材の特徴の説明を選んだ。被服製作の題材としては平成5年度から男女共修となったことからショートパンツの作成(20時間)を取り上げた。まず、20時間の指導計画を作成し、そのうちの5時間にパソコン学習の内容を導入することとし、5時間それぞれの指導案を作成した。指導案は各学習者にパソコンが割り当てられる場合と教室内に1台ある場合を想定し、パソコン室への移動の必要性についても考慮し、パソコンの有益で且つ能率的な利用ができることに留意して作成した。指導案に沿って、パソコン教材としてのソフトの内容を検討した。ソフトはパソコンと学習者との対話を中心とし、雑誌等から取り込んだ写真、素材別に事前に作成した衣服の写真等を画面に表示し、視覚的に興味を引き理解を促す内容とした。また、マウスを有効に使用し、学習者が画面上のオブジェクトを矢印で動かし、創造性を促す内容も取り入れた。以上のことに留意しながら、パソコンの使用によって授業の全体の流れが中断しないように構成した。 開発した教材の有用性を確かめるために、鹿児島大学教育学部の学生12名を被験者として、ショートパンツの作成に当たり開発したソフトを用いて衣服の着用目的、素材とシルエットとの関係、平面製図と体型との関係、製図方法、布の必要量の見積もりの説明を行った後、アンケート調査を行った。被験者はパソコンによる学習によって内容の理解も深まり、心理的にも楽しく学習できると答えた。特に、平面製図と体型との関係、布の必要量の見積もりに関する内容はパソコン学習によって効率的に理解できると答えていた。
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