1996 Fiscal Year Annual Research Report
低域混成波との複合過程を用いた高密度ヘリコン波プラズマの生成
Project/Area Number |
08780449
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
坂和 洋一 名古屋大学, 工学部, 助手 (70242881)
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Keywords | ヘリコン波 / 低域混成波 / 高密度プラズマ生成 / 密度ジャンプ / 低密度モード / 高密度モード |
Research Abstract |
ヘリコン波のよるプラズマ生成では、希ガスのガス圧数mTorr,外部磁場Bo〜1KGにおいて高周波電力(Prf<5kW)を上げていくと、アンテナの誘導電場によって低密度プラズマ(np<10^<12>cm^<-3>)が生成される低密度モードから、密度が一桁以上急激に増加する密度ジャンプを経て、ヘリコン波によってnp=10^<13>cm^<-3>以上の高密度プラズマが生成される高密度モードへ移行することが調べられてきた。本研究は、低域混成波とヘリコン波との複合過程を用いて高密度プラズマを生成しその物理的機構を解明するとともに、低域混成波の密度ジャンプにおける役割を明らかにすることを目的とした。 実験は、直線型実験装置(HPX)を用いて行なった。Bo<1.5kGのもとで、各種ガスを数mTorr封入した真空容器の一端に設置したダブルループアンテナに高周波(f=7〜21MHz,Prf<15kW)を印加しプラズマを生成した。f=13.56MHz,Prf=3kWにおいて、H_2,D_2,He,Ne,N_2,Ar,Xeガスを用いてnpのBo依存性を調べたところ、npが最大となるBoはイオン質量数の0.5乗に比例し、またその値は低域混成波の共鳴条件を満たす磁場(BRES)に近い値となった。また、Arガス,=7〜21HMzにおいて密度ジャンプの起こる高周波電力(Prf-th)のBo依存性を調べたところ、Prf-thはf=7,10MHzにおいてBo〜BRESを満たすBoにおいて最小となった。これらの実験結果とイオンも含めた分散関係の数値計算の結果から、低密度モードに低域混成波が励起され、の波動ノエネルギー吸収によってプラズマ密度が上昇するとヘリコン波が励起され高密度モードに移行する、という密度ジャンプのモデルが示された。
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Research Products
(1 results)