1996 Fiscal Year Annual Research Report
アクチビンの視床下部および嗅球における可塑性誘導作用
Project/Area Number |
08780768
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
村田 拓也 高知医科大学, 医学部, 助手 (70281186)
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Keywords | アクチビン / オキシトシン / アンチセンスオリゴヌクレオチド / レセプター / ラット |
Research Abstract |
アクチビン作用を抑制するために、アクチビンおよびアクチビンレセプターに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドを合成し、その有効性について検討した。まず、PCR法を用いて、アクチビンレセプターを発現する細胞株を調べたところ、アクチビンレセプターのタイプI、タイプIIおよびタイプIIBが、ラット褐色腫由来のPC12細胞で発現していることがわかり、この細胞がアンチセンスオリゴヌクレオチドの検討に適した細胞であると考えられた。同時に、PC12は、神経成長因子(NGF)の刺激により、神経突起を伸ばし文化する細胞であり、この細胞自体、神経系でのアクチビンレセプターの働きを解明するうえで、非常に興味深い細胞であることもわかった。次に、実際にアンチセンスオリゴヌクレオチドが有効であるかどうかは、その目的とする蛋白質の発現が抑えられていることを確かめなければならない。したがって、免疫細胞組織化学およびウエスタンブロット法により、PC12で発現するアクチビンレセプター蛋白の変化を検討した。タイプIIBにおいて、免疫細胞組織化学の結果から有望なアンチセンスオリゴヌクレオチドが得られたが、さらにその有効性を確かめるとともに、さらに、他のタイプのレセプターについても検討する。今後は、これら培養系で得られた条件をもとに、ラットの脳室内および嗅球内に投与する量、条件等の検討を進め、アクチビンとオキシトシンとの関係の解明を試みる。
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