1996 Fiscal Year Annual Research Report
癌の蛍光診断・治療のための全固体高効率波長可変レーザに関する研究
Project/Area Number |
08780825
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近江 雅人 大阪大学, 医学部, 助手 (60273645)
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Keywords | QスイッチNd:YAGレーザ / 非線形光学結晶 / 光パラメトリック発振器 / 生体光診断 |
Research Abstract |
本研究の目的は、レーザによる癌の蛍光診断・治療法(PDT法)の体系化に必要不可欠な小型でしかも簡便な可視域波長可変レーザ光源の開発、及びそれを用いた生体光診断である。具体的には、(1)現有のフラッシュランプ励起QスイッチNd:YAGレーザの高安定、高効率な第3または第4高調波への波長変換を行い、(2)高効率・高平均出力の光パラメトリック発振器を設計・試作し、(3)短パルスレーザ光を励起光源とする生体光診断・計測を行うことである。 1)まず、現有のフラッシュランプ励起Nd:YAGレーザ(出力450mJ【greater than or equal】64nm、200mJ【.horizontally divided triangle.】2nm)の非線形光学結晶KD^*P(またはBBO)による、波長変換を行った。特に高平均出力時の色中心やディスロケーション等のレーザ損傷による変換効率の低下が問題となるが、結晶を温度制御して効率の良い位相整合条件を維持することで、高安定(<8%)・高出力(50mJ【surface chemistry arrow】6nm)・高ビーム品質(TEM00モード)な紫 2)つぎに、光共振器はシグナル光、アイドラ-光が共振するDRO(Double Resonant Oscillator)構成とし、低しきい値発振及び、励起光に対する高反射コーティングを施したミラーを設けることで励起効率が向上する見通しを得た。 3)さらに、上記のQスイッチNd:YAGレーザ光(パルス幅〜10ns)を励起光源として超高速の生体光反応の2次元的計測を行った。これを、波長可変レーザによる癌の蛍光診断に応用することで新たな分析・診断への展開が期待できる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 島岡優策: "生体レーザアブレーションのナノ秒ストロボ顕微観測" 電子情報通信学会 MEとバイオサイバネティクス研究会. MBE96-93. 9-16 (1996)
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[Publications] Yusaku Shimaoka: "Nanosecond stroboscopic microscope for laser ablation of biological tissue" Conf.Laser & Electro-Optics/Pacific Rim (CLEO/PR′97). (accepted). (1997)