顎変形症者の咀嚼時における顎顔面のバイオメカンクスについて

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08835001
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Section: 時限
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 川村 仁 東北大学, 歯学部, 助教授 (00110651)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 菅原 準二 東北大学, 歯学部, 助教授 (00005109)
• Keywords: 顎変形症 / 咀嚼 / バイオメカニクス / 三次元有限要素 / 顎顔面

Research Abstract

本研究の目的は,顎変形症者の顎骨内と側頭骨内の,様々な拘束条件下での応力変化を,パーソナルコンピュウタ-上でCOSMOS/Mを利用し解析できるようにすることである。
そのために最も重要なことは,信頼にたる三次元有限要素モデルを作成することである。
現在まで,顎変形症者数人の顎顔面の三次元CTの撮影と顎運動時の咀嚼筋筋電図の採取を進めて来た。そして,その三次元CTデータを,直接三次元有限要素解析プログラムCOSMOS/Mへの読み込みについて検討を行っている。読み込みは可能となったが.未だ三次元有限要素モデルの信頼度が不安定であり,応力変化の解析結果を得るには至っていない。
三次元有限要素解析プログラムCOSMOS/Mで骨髄腔,歯根膜腔,顎関節腔等をどのように規定するか,すなわち,顎顔面骨表面の三次元データの読み込みは簡単に行い得たが,三次元有限要素モデルの信頼度を高めるためには,内腔の設定についてさらに検討しなければならない。
その点について,プログラム供給もとの技術者と話し合いを進め,内腔の設定を行う予定であるが,そのためには三次元有限要素解析プログラムCOSMO/Mの教育プログラムを受講する必要性じている。今後,教育プログラム受講のための時間と費用を準備し,内腔の設定を進める予定である。そして,読み込んだデータを信頼できる三次元有限要素モデルへ導くための検討を進め,さらに様々な拘束条件が設定できるようにし,骨格型不正咬合者における顎骨や顎関節の応力変化の解析を進める予定である。