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1998 Fiscal Year Annual Research Report

母子会話における子どもの自律化と母親による援助システムの場面特殊性の検討

Research Project

Project/Area Number 08837012
Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

村瀬 俊樹  島根大学, 法文学部, 助教授 (70210036)

Keywords言語発達 / 会話 / 母子相互作用 / 場面
Research Abstract

絵本場面における絵に描かれている子による動作主および動作の情報提供に関して、母子会話の分析を行った。動作主情報の提供に関しては、27ヵ月から36ヵ月にかけて、母親の同一情報提供を受けての子による情報提供の率が減少していたが、動作情報についてはそのような傾向は見られなかった。また、いずれの情報とも、母親の情報請求を受けての子による情報提供率は、子の月齢によって変わらなかった。母親の反応に関しては、子の月齢の増大によって、子の動作主情報提供に対する母親の模倣情報提供率や精緻化情報提供率は減少し、精緻化情報請求率は増大していた。これらの結果から、母親による動作主情報の提供を受けて子が動作主情報を提供し、母親がそれを模倣し精緻化情報も提供するという会話形態から、母親の動作主情報を受けずに子が動作主情報を提供し、母親はそれを模倣せずにさらに動作情報などの精緻化情報請求を行うという会話形態へと母子の会話が変化していくことが明らかとなった。
また、着替え遊び場面・食事遊び場面における子による物の名前および動作・状態に関する発話に関して、母子会話の分析を行った。母親による同一発話を受けての子の発話遂行率については、食事場面における子による動作・状態に関する発話に関しては、20ヵ月から36ヵ月にかけて減少していたが、食事場面における物の名前に関する発話や、着替え遊び場面におけるいずれの発話とも子の月齢による違いは見られなかった。母親の情報請求を受けての子の発話遂行率はいずれも少なかった。母親の反応に関しては、食事場面における物の名前に関する発話では子の月齢による違いが見られなかったが、着替え場面における物の名前に関する発話や、両場面での動作・状態に関する発話では、子の月齢の増大とともに母親の模倣率は減少していた。
以上の分析と、因子分析の結果より、母子の会話の場面特殊性が示唆された。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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