1996 Fiscal Year Annual Research Report
発生工学を用いた抗体産生調節の分子機構についての研究
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08839009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若月 芳雄 京都大学, 医学研究科, 講師 (40220826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 明 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (70178002)
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Keywords | 免疫学 / B細胞分化 / 抗体産生 / トランスジェニックマウス / 転写因子 |
Research Abstract |
これまでの我々の得られたPax-5遺伝子の機能についての知見を確認し、更に、in vivoでのB細胞の機能、特に抗体産生と、細胞増殖についての役割をさぐるため、1、分化段階の異なるB細胞株に、BSAPを強制発現させ、および、B細胞の後期・終末分化において、その生理的発現停止が起きない、2、トランスジェニックマウスを作成した。 1、BSAPの強制発現細胞株 (1)予想どおり、BSAPの発現株は、対照株にくらべて、細胞の増殖を亢進し、抗体の産生を抑制したが、この効果は、形質細胞株よりも、後期B細胞株により、著明に認められた。 (2)形質細胞は生理的には、BSAPを発現しないが、heterologous promotorを用いた我々の実験では、BSAP発現に対し、permissiveであった。 (3)BSAPを発現することにより、終末分化に伴う形質の変化、即ち抗体産生能の獲得、Syndecan-1、Blimp-1の発現、細胞質内Igの産生増加、何れも抑制された。 (4)更に、BSAPの強制発現により、増殖・抗体産生への効果に加えて、後期B細胞の形質細胞そのものへの分化が抑制されることをみつけた。 2、BSAPトランスジェニックマウスの作成 本年度内に、BSAPを発現する、マウスを二系統作成し、そのコロニーを増やし、ヘテロのマウスを得ることができた。一次抗体産生応答はトランスジェニックで、対照群マウスに比較して、低下傾向が認められたが、二次抗体産生応答では、その差が縮小した。現在、更にプロモーター部位を改変した新たなトランスジェニックマウスを作成中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Takashi Usui,Yoshio Wakatsuki,et al.: "Overexpression of B Cell-Specific Activator Protein(BSAP/Pax-5)in a late B Cell is Sufficient to Suppress Differentiation to an Ig High Producer Cell with Plasma Cell Phenotype." Journal of Immunology. (in press). (1997)