1996 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内脱リン酸化酵素カルシニューリンによるT細胞活性化制御機構に関する研究
Project/Area Number |
08839021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Section | 時限 |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中山 俊憲 東京理科大学, 生命科学研究所, 助教授 (50237468)
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Keywords | カルシニューリン / T細胞 / トランスジェニックマウス / トシナント ネビティブ |
Research Abstract |
8年度は,遺伝子組み替えの技術を使って色々なコンストラクトを作成し,遺伝子導入T細胞株を樹立,解析した。カルシニューリンA鎖の自己抑制部位の欠損した遺伝子断片,PCR法で胸腺細胞のライブラリーからクローニングしたA鎖のカルモジュリンの結合部位のみコードした遺伝子やB鎖結合部位のみコードした遺伝子などをすでに作成した。これらの,遺伝子断片を種々の発現ベクターに組み込み,T細胞株に遺伝子導入を行なった。遺伝子導入が蛋白質に翻訳されているかどうかは,ビオチン化したカルモジュリン(市販)やビオチン化したB鎖を用いてこれらの結合能を利用してイムノブロッティング法で確認したが、微量なためか検出できなかった。しかし、酵素活性を持たないカルシニューリンA鎖で作製した遺伝子導入株は,TCR刺激によるリンホカイン産生能が無くなっており、dominant-negative様の作用を示していることが分かった。NF-ATの核内移行への影響はgel shift assayを用いて解析したが、これも抑制されていることが分かった。
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[Publications] K.Hashimoto: "Requirement for p56^<1ck> tyrosine kinese activation in T cell receptor-mediated thymic selection" J.Exp.Med.184. 931-943 (1996)
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[Publications] 橋本香保子: "免疫学への招待" 南江堂, 163 (1996)