1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08871019
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Research Institution | Hamamatsu University |
Principal Investigator |
田中 堅一郎 常葉学園浜松大学, 国際経済学部, 講師 (80212033)
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Keywords | セクシャル・ハラスメント / 心理学的研究 |
Research Abstract |
本年度の研究は、以下の3点に要約される:1.セクシャル・ハラスメントの心理学的定義の問題をはじめ、日本でのセクシャル・ハラスメントの実態をこれまでの調査結果から検討した。2.アメリカを中心にこれまで行われたセクシャル・ハラスメントに関する心理学的研究を検索し、それらを分類・整理した。3.1と2をもとにして、女子大・短大生を中心とする青年層を対象にセクシャル・ハラスメントに関する予備的な調査を行った(この調査結果は、現在分析中である)。 1.セクシャル・ハラスメントに関する定義はいくつもあるが、これらに共通する点は当該行為を受けた側の抱く否定的感情に焦点が当てられ、しかも個々人の受け取り方を尊重していることである。日本でのセクシャル・ハラスメントの実態調査については、東京都労働経済局、21世紀職業財団、さらに鐘ケ江晴彦らの調査結果(『セクシュアル・ハラスメントはなぜ問題か』明石書店)を検討した。 2.これまで行われたセクシャル・ハラスメントに関する心理学の論文の傾向を調査するために、心理学関連文献データベース(PsychLit)によってキーワード検索を行った。その結果、最初の論文が発表されたのは1980年であり、1989年以降研究数は急激に多くなっていることがわかった。なお、ほとんどの研究がアメリカのものであった。さらに、検索した論文が内容によって分類・整理された。Fitzgeraldによる分類によれば、セクシャル・ハラスメントに関する心理学の論文は、1)ハラスメントの測定や尺度に関するもの、2)ハラスメントの知覚における性差、3)女性がどのようにハラスメントに対処しているかに関するもの、4)セクシャル・ハラスメントを行いやすい男性の特性に関するもの、等があげられている。
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Research Products
(1 results)