1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08874011
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
釜江 哲郎 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80047258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平場 誠示 大阪市立大学, 理学部, 助手 (30260798)
伊達山 正人 大阪市立大学, 理学部, 講師 (10163718)
藤井 準二 大阪市立大学, 理学部, 講師 (60117968)
今吉 洋一 大阪市立大学, 理学部, 教授 (30091656)
小松 孝 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80047365)
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Keywords | フラクタル / 自己相似確率過程 / 同次最小コサイクル |
Research Abstract |
本研究では、フラクタル関数から得られる自己相似確率過程の構成と基本的性質の研究を行なった。とくに、以下の研究で成果があった。すなわち、コンパクトな空間で、加群Rおよび乗法群R_+が分配律を満たしつつ作用しており、さらに、Rの作用がstrictly ergodicとなるようなΩを重み付き置換法則(wei ghted substi tutio n) を用いて構成する。さらに,このようなΩ上の0でない加法的コサイクルF (ω, t)でα次同次的なもの、すなわち、F (ω, t+S)=F (ω, t)+F (ω+t, S)かつF (λω、 λt)=λ^αF (ω, t)が任意のωεΩ, t, sεR, λεR_+に対して成立している0でない連続なFを構成する。このようなFは、自己相似な最小コサイクルとなり、また、Ω上のR不変な唯一の確率ボレル測度μに関して、定常でuniquely ergodicかつ0エントロピーの増分を持つ自己相似な確率過程となる。これは、フラクタル関数の一つの定式化であるとともに、従来、あまり研究されることのなかった決定論的な(determi nistic)自己相似確率過程を定義する。このようなものの研究は、例えば、位相が不明の異なる周期の様々な周期関数の和の時間的累積として表現される現象の解明に役立つ。本研究では、このような確率過程の基礎的研究を行った。これらは弱混合的である、α=1/2のとき、ルベ-ク・スペクトルをもっている.また、このとき、セミ・マルチンゲ-ルに対して成立すると類似の伊藤の公式が成立することもわかった.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T. KAMAE他2名: "Minimal cocycles with scaling property and substitutions" Israel J. Math.95. 393-410 (1996)
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[Publications] T. KAMAE他1名: "A continuous family of automata : the I sing automotor" Ann. Inst. H. Poincare'. 64-3. 349-372 (1996)
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[Publications] T. KAMAE: "Multiple search ganes with nonmovable hyder" Nova J. Math., Game Th. Algebra. 6-1. 45-54 (1996)
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[Publications] T. KAMAE: "A simple proof of the ergodic theorem" Osaka J. Math.(to appear).
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[Publications] T. KAMAE: "Linear expansions strictly ergodire homogeneous cocycles and fractals" Israel J. Math.(to appear).