1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08874017
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉山 晃 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80187674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 史郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50089851)
大島 隆義 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00134651)
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Keywords | ニュートリノ質量 / タウニュートリノ / 質量の直接測定 / Bファクトリー実験 |
Research Abstract |
Bファクトリー実験で収集されるデータのうち1割がタウ粒子対の生成事象で残り3割がT(4S)からB中間子への崩壊、6割がコンティニュアムからの事象になる。ニュートリノ質量の直接測定では、q値の小さな崩壊モードでのエンドポイント周辺での測定がもっとも感度がよくなるが、事象数は減ってしまう。今年度行ったことは、5πへの崩壊モードを使った測定をBファクトリー実験でおこなった場合の統計精度を調べるために、BELLEの解析プログラムをワークステーションへの移植、最適化ならびに事象抽出方法の検討である。 今年度に導入された共有メモリ型計算機によりシミュレーションスタディを強力に押し進めることが可能になってきた。しかしながらこれまでに開発されたプログラム等計算環境がOSの違いにより、そのままのかたちで使用できない場合があるため、マシン依存性を考慮してのプログラム修正やデバッグ等を行ってきた。 現在開発中のタウ事象の抽出方法は、これまで荷電粒子の本数に依っていたものを、運動学の束縛条件を付加することにより効率を上げ背景事象を低減させることを目論んでいる。この手法は測定不能な粒子が確実に存在する場合の選択条件として一般的に使用可能であるため、他の解析への応用も考えている。
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