1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08875001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本久 順一 北海道大学, 量子界面エレクトロニクス研究センター, 助教授 (60212263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤倉 序章 北海道大学, 工学部, 助手 (70271640)
齊藤 俊也 北海道大学, 量子界面エレクトロニクス研究センター, 助教授 (70241396)
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Keywords | 半導体 / 人工原子 / スーパーアトム / 有機金属気相成長 / 選択成長 / 結合量子ドット / 原子ステップ / 表面超格子 |
Research Abstract |
平成8年度は、有機金属気相成長(MOVPE)法による選択成長、あるいは微傾斜基板上のMOVPE成長を利用し、人工原子“スーパーアトム"の形成を試みると同時に、その電気的特性の評価を行った。 まず、種々のGaAsパターン基板上に選択成長を行うことにより、スーパーアトム・量子ドット構造、およびそれらが結合した構造等の作製を試みた。その結果、複雑な形状を持つパターン基板においても、良好なファセット構造を持つ量子構造が形成可能であることを明らかにした。さらに、スーパーアトムの電子状態を実現するため、GaAs中にn-AlGaAsドープ層を埋め込んだ構造の形成を試みた結果、形状やド-ピング濃度などの最適化が不十分であるものの、比較的良好にAlGaAsドープ層が埋め込み可能であることが明らかとなった。 次に、GaAs(001)微傾斜表面上の多段原子ステップを利用した、表面超格子型の電子波干渉素子を作製し、その電気的特性の評価を行った。その結果、ゲート電圧-相互コンダクタンス特性に振動が複数の素子で観測され、特に比較的多段原子ステップの周期性が比較的良い素子においては、それらが周期ポテンシャルの形成に伴う電子波干渉効果であることを確認した。さらに、この電子波干渉素子に対し、電子の横方向閉じ込め導入することにより、スーパーアトムに類似した人工原子が多数連結した素子の試作およびその特性の評価を行った。その結果、素子のゲート電圧-ドレイン電流特性にも大きな振動が現れることを見いだした。
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[Publications] K. Kumakura: "Formation and Characterization of Coupled Quantum Dots (CQD_S) by Selective Area Metalorganic Vapor Phase Epitaxy" J. Crystal Growth. 170. 700-704 (1997)
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[Publications] M. Akabori: "A Novel Electron Wave Interference Device Using Multiatomic Steps on Vicinal GaAs Surfaces Grown by Metalorgainc Vapor Phase Epitaxy: Investigation of Transport Properties" To be publised in Jpn. J. Appl. Phys. (1997).