1997 Fiscal Year Annual Research Report
回転電極を用いた大気圧汎用プラズマCVD装置の開発
Project/Area Number |
08875030
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 勇蔵 大阪大学, 工学部, 教授 (00029125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 泰久 大阪大学, 工学部, 助手 (40252598)
山村 和也 大阪大学, 工学部, 助手 (60240074)
山内 和人 大阪大学, 工学部, 助教授 (10174575)
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Keywords | プラズマCVD / 大気圧プラズマ / 高速回転電極 / 高速成膜 / アモルファスシリコン |
Research Abstract |
近年、科学技術の発展にともない、切削工具等の高硬度、耐摩耗性に優れたコーテイング技術の開発や機能性材料に関する研究は急速に連展している。例えば、高硬度、耐磨耗性に優れたコーテイング材料としてはTiC,TiN,CBN,AL\_2\O\_3\等があり、機能性材料としてはSiやダイヤモンド、SiC、Si\_3\N\_4\などが挙げられるが、通常やれらの材料は熱CVD法やプラズマCVD法などにより作製されている。しかし、それらの手法では基板を高温に加熱する必要があるため基板材料が限定されることや成膜速度が遅いなどの欠点をもち、コストの面からも不利である。このような観点から本研究では、大気圧以上の高圧力下におけるプラズマCVD法による低温かつ高速成膜技術の開発を行っている。 本研究の目的を達成するために、昨年度は高速かつ高精度な回転が可能なプラズマ発生電極を有する大気圧汎用プラズマCVD装置を設計作製した。今年度は作製した装置を用いて種々の機能性薄膜の成膜に先立ち、まず原料ガスとしてモノシランを用いてアモルファスシリコンの成膜実験を行った。その結果、本大気圧プラズマCVD装置を用いることで、従来の成膜方法と比較して2桁程度高速に成膜が可能であることが分かった。次に原料ガスとしてモノシランとメタンを用い、アモルファスSiC薄膜の成膜を試みた。その結果、モノシランとメタンの混合比を最適な比率にすることでSi:C=1:1のSiC薄膜が成膜可能であることが分かった。今後は本装置で得られたSiCの膜質評価を行い、その後さらに種々の機能性薄膜の成膜実験を行う予定である。
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