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1996 Fiscal Year Annual Research Report

感性が運動決定に与える影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08875086
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

菅野 重樹  早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00187634)

Keywords感性 / バイオリン演奏 / 音色
Research Abstract

本研究は,バイオリン演奏を例にとって,感性を考慮した運動決定のモデルを構築することを目的としている.本年度は,演奏法と感性情報である音色の情報との関係を明らかにすることを目的とした.
まず,弓圧,弓速およびサウンディングポイントのボ-イング3要素を調節することが可能な簡易演奏装置を製作した.これは,ACモータおよびリニアガイドによって弓を前後運動させることにより弓速制御が可能であり,弓圧とサウンディングポイントについては,バイオリン本体を固定する台の位置と高さを調節することによって,それぞれのパラメータの値を任意に設定することが可能である.製作した簡易演奏装置によって,ボ-イング3要素をそれぞれ3段階に調節し,合計27個の音を出力し,録音した.録音された音に対してアンケートを行うことによって音の心理的側面の評価を行い,同時に,FFT解析により倍音構造を分析することによって音の物理的側面の評価を行った.
アンケートでは,「明るい」「暗い」などのように6対12個の音色表現語を用意し,11人の被験者にSD法によって評価してもらった.アンケートの結果,12個の音色表現語のうち,8個の音色表現語が評価に寄与し,ボ-イング3要素と音色表現語との関係が明らかとなった.
FFT解析により音の倍音構成を調べ,音色表現語との関係を調べた.その結果,「明るい」「力強い」「潤いのある」,「豊かな」と評価された音が有する倍音構成は,第1,4,9次の倍音にピークを持っていることがわかった.また,「やせた」,「軽やかな」,「か細い」,「かわいた」と評価された音が有する倍音構成は第1倍音が非常に弱いことがわかった.
以上のように,音色表現語,倍音構成およびボ-イング3要素の関係における特徴をいくつか抽出することができ,プラニングを行うための基礎データが得られた.

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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